2018年12月。江口は力尽きていました。

〜江口とシフォンケーキの20分〜


シフォンケーキの内側に記事が垂れるのって、「あるある」だよね、に同意が欲しい。

 はーい、今年もクリスマスの季節がやってきましたよー。
 飽きもせずに、年イチ企画を今年もやりますよー。

 ‥‥って、そんなヒマ、無いわーー!!

 まあ、なんだろうねえ。体力が落ちたのか、ネットに触ることに飽きたのか、たいがい20年もこんな駄文を続けてられないのか、そんなもろもろで、さて今年はどうしてくれような現状でゴザイマス。
 しかし、ココで力尽きてしまっては全てが終わる。せめて、どうにか体裁は整えたい、そんな普段の生活そのまんまのスタイルで今年は行きましょう。
 大丈夫、水面下でバタ足している白鳥だって実はめっさだらけてるというではないか。何が言いたいんだ、自分。

 というわけで、今年はとことん手抜きでいきましょう、体力消耗を最小限でいきましょう、ということで選んだのが。

 今年出会ったレシピ。
 『シロさんちのシフォンケーキ』。

 いちおう、名目としては、『2019年実写ドラマ化記念おめでとう企画』。
 はい、よしながふみ『きのう何食べた?』に出てくるシフォンケーキでございます。
 実写ドラマ化という華々しいニュースがあるにも関わらず、ニュースソースが講談社から全く発見出来ない。公式サイトですら2013年の試し読みで止まってる。大丈夫か。

 単行本11巻に出てくるこのシフォンケーキ。
 前々から簡単そうで、作ってみたいとは思っておりまして。なんだかんだで今年の3月、ひなまつりの時に流れで作ったら。

 感激する出来映えでして。泣いた。

 材料簡単。
 道具使わない。
 時間かからない。
 めっさうまい。

 なんぞこれ!!!!

 「簡単」って言いながら、その後1年近く作らずに今まで来たんですがね。ま、それはそれとして。
 ともかく、これなら20分で作れるのは実証済み。
 というわけで、始めてみましょー。

 スタート。お昼3時12分頃。時計に貼ってる紙は、息子ちゃんが書いたなんだかんだ。

 材料。

 

 卵 3個
 薄力粉 110g
 砂糖ポットに入れて毎日使ってる上白糖 110g
 いつもの炒め物用サラダ油 50cc
 水 75cc
 塩 少々
 バニラエッセンス ここだけ菓子材料っぽい。

 作り方。

 1) 卵を卵黄と卵白に分け、それぞれボウルに移す。

 2) 卵黄のボウルに、他の材料を全部ぶちこむ

  粉をふるいもせずに、卵を溶きもせずに入れてます。

 3) 卵白をハンドミキサーで角が立つまで泡立てる。

 4) 3)の行程が終わったら、そのままハンドミキサーで 2)のボウルを粉っぽさが無くなるまでよく混ぜる。 

 ハンドミキサーで生地をよく混ぜました。

 5) 4)の生地と、泡立てた卵白を合わせて、ざっと混ぜたら、型に入れて180度のオーブンで30〜35分(ちなみに江口家のオーブンでは50分かかった)。
    焼き上がったら、型のまま逆さにして、上から濡れ布巾をかけて冷ます。

 オーブンに入れた時点で3時半。この後洗い物を始めても、使った道具ボウル2つと泡立て器、ゴムべらだけなんで3分で終わる。

 な?

 ほんまに20分で終わるやろ??

 焼き上がるまでの時間とか、その後のデコレーションに時間がかかるのは仕方ないとしても、台所に立つ時間、20分で済むんやで。

 とにかく、このレシピで感動したのは、『材料全ぶちこみ』と『ハンドミキサーで済ます』。
 なあもう、多少なりとも菓子を作ったことのある人間なら、このタブーを知らぬはずがあるまい。
 薄力粉はふるう。2、3回に分けて入れる。練らないようにさっくりと切るように混ぜる。おそらく、あらゆる菓子レシピ本にかかれているであろう注意点を無視。
 それでうまい。
 もうこれ、腰が抜けたと言っても過言ではない。

 そしてさらに裏話を知ると、これは作者(よしながふみ)の御母堂オリジナルレシピであるそうな。
 なあもう、多少なりとも菓子を(略)。
 菓子とはレシピの分量と手順をいかに正確に守るか、で成功か失敗かが決まる。
 それをまるっきり、オリジナルレシピに変えてしまう、この大胆さよ。

 この漫画、わしが持ってるいくつかのグルメ漫画の中で、一番日常ゴハンへの応用率が高い。
 ちらし寿司とか、ニンジンサラダとか、手羽の酢煮とか、頻繁に作ってる。
 もうこれ、神棚に飾ってもええかもしれん。

 そして次に作りたいのは、生リンゴのマフィンとローストしてないローストビーフ。近いうちにやる。
 
 さてこの漫画が来春に実写ドラマになるということで、もうワクワクしています。
 きっと冒頭で主人公(弁護士)のもとにいろんな依頼者が来て、面倒な仕事をさせられて、はあ疲れたやれやれ今晩のゴハンは何にしましょうか、なんて言って食事シーンになるんだろうなー、って言ったら。「それどんな孤独のグルメ?」って言われた。いいんだよ、深夜ドラマなんてぬるい日常ほのぼのでいいんだよ。

 ケーキの話に戻ります。

 で、あとは100円均一とカルディコーヒーファームで買い揃えたデコ材料で、

 チョコプレートが2枚あるのは、子らが取り合うから。

 それっぽく飾る。

 ‥‥なんか思ってたんと違うんで、もうちょっと小綺麗に飾ってオシャレげにしてみる。

小綺麗に飾った、これが完成形。
ひゅーぅ、これならインスタとかにあげても大丈夫かなー。

 グラスの中身の正体が食紅水だったり、
 撮影している向こう側で娘ちゃんが大根汁啜ってたりするけどな。

 はい。以上をもちまして、今年も無事、クリスマス企画を敢行出来ました。
 子らの写真をコラージュして、メッセージでも添えたらクリスマスっぽくなるでしょそうでしょ。
 こうやって体裁だけをなんとか繕って、これからも生きていきます。

  ←ここらへんに手拭きおしぼり。
  ↑ここらへんに大根汁。

 

 

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