真実と向い合ってる日の辛さ 四肢ありても蛇のようには泳げない 空しさは雲の流れに乗せて捨て 澄みわたる空へ希望をもってみる ベッドから四角な空へ夢飛ばす 蓮のごと規則正しく寝て起きて 定位置のブザーが繋ぐ命なり
車椅子だけどやっぱり女です 髪染めて五十の坂をまだ翔ぶ気 障害を生きる生きよう生きてやる 泥水を吸って菖蒲の凛と咲き 言い過ぎた唇そっと眠らせる 衣食住足りて語れる夢がない 有り余る物に埋れて孤独です スーパーで美味しい物がないと云う 平成の砂漠オアシス見つからず 豊かさの終着駅は過疎の村
更紙でよしでっかい夢を書く 真夜中の目覚へ余憤目を醒まし 旅に出て日常忘る海の青 蛍見にマイカーとばす世となりぬ 肩書きが邪魔し定年とけ込めず 古傷をチクリと刺して黙らせる
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