菓子類「嗜好調査」の結果と、その要望
結果は添付の別紙通りですが、この結果から見えてくる、いくつかの点を改善していただきたく要望します。
現行の売店運営はいささか努力が足りないようです。それは、それを必要としている顧客である我々入所者が、新商品の情報もないままに、売店に並べられた商品のみから購入しなければならないという情況に置かれているため、選択の余地もなく、しかし必要としているために、さほど売上が落ちない所以だと推察します。 逆説的になりますが、商品を今より細かに管理すればもっと売れるということにもなり、その上昇幅だけ我々入所者に不満があったのだと言えそうです。
通常の商店では、「売れる商品、売れない商品」には過敏に対応しているはずです。大型量販店並の管理をとは申しませんが、せめて現行の「棚が菓子で埋まっていれば良い」式の運営は見直すよう要望します。
インスタント・コーヒーを例に採るならば、以前、我々の希望から、商品名「***」に変更してもらいましたが、この「***」が棚に並んでどのくらいの月日が経ったことでしょう。外では次々と新商品が発売されているはずなのですが、当施設入所者のコーヒー飲みは「***」に飽きていても「***」以外知らず、選べず、「***」を飲みつづけてきたというのが実情です。多くは望みませんが、せめて4、5種類の選択幅は欲しいものです。それに付随して、売れ行きのよい商品は継続する、売れ足の遅い商品は随時新商品に替えていく、というこまやかな商品管理も希望します。
さて、人気商品ですが、列記の品名は大まかなもので、ただ「コーヒー」とあり、すぐ下に商品名の「ミロ」があるといったぐあいです。どうぞご推察ください。数字の上位のみ列挙したわけですが、人気のランク付けは、かならずしも数字の通りというわけではなさそうです。入所者の知識外である、特に新商品にほとんど票が集まらなかったのは、不人気というよりも知らないから選択できなかったと見るべきだろうと思われます。また投票前に、購入した全品種を散見してもらったのも影響しているようです。つまり、たとえばパン類、圧倒的人気を得た「アンパン」の前では、知らない「クロワッサン」は好奇心を引きだすに足らなかったということです。
数字をどう見るか。調査票の右上「黒棒」は、たったの1票だからボツにしてもいいかというと、そうともいえないようで、過去に棚に並んでいたときの売れ行きはさほど悪くなかったと記憶しています。「羊かん」は人気を示す8票と10票を得、上述の「黒棒」の1票と比して大差となりましたが、数字ほどの人気とは思えず、両品目を棚に並べたら10対1とはならないでしょう。やはりこの数字は踏まえたうえで参考程度に扱い、少量、多品目を心がけて、きめ細かな商品管理をするに尽きると思います。面倒ですが是非実践をお願いします。
最後に、予想外の人気となった生菓子についてです。現在フルーツ等を当日中に売り切るかたちで並べてもらっていますが、これに加えていただきたく要望します。夕食との兼合いなど考慮する点もあるやもしれませんが、数を制限するなり、分け売りするなりすれば問題は軽減すると思います。
我々入所者は、「買う」という行為自体が一つのレクレーションであり、楽しみであります。また「選ぶ」という行為は、ややもすれば宛てがわれ受けるだけになりがちな施設内の生活で、人によっては、唯一といっていい、自己の意志を表現できる場となっています。ここに売店の改善を要望し、その運営をより重要視くださるようお願いします。
やわらぎ会 会長
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