3)藍染「苛性ソーダーによる藍建て」
「すくも」3sの苛性ソーダーによる発酵建て
1 材料
すくも3s、消石灰、苛性ソーダー、清酒、50gポリバケツ、ブドウ糖、温度計、PHメーター計、
*苛性ソーダーの取り扱いには注意してください。先生に十分性質を聞いて使用してください。
*温度が低い場合は、電気毛布や毛布を掛けて保温をしてください。
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2 苛性ソーダーの溶液をつくる
20gの溶液をつくる。pH(ペーハー)は、12以上13までの強アルカリ溶液が必要である。すくもと合わせるときは、温度が30度ぐらい必要である。
苛性ソーダーの溶液の作り方
10gの水の中に、苛性ソーダー(70c)を入れて溶かした溶液に、温度45度ぐらいの、お湯10gを入れてpH12〜12.5前後の、溶液(20g)を作る。
苛性ソーダは、少しずついれて溶液をつくってください。苛性ソーダーは、食品添加物用の苛性ソーダーフレークを使用します。
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3 藍建て
1)1日目の作業は、ポリバケツの中に、すくも3sを入れる。消石灰60g、ブドウ糖100g、清酒2合を入れ 、さらに、pH12の溶液20gをいれて、よくかき混ぜる。溶液の温度は30度は必要である。気温が低い場 合は電気毛布をポリタンクに巻き付けて温度を保つようにする。
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2)2日目からは、朝夕に棒でポリバケツの中をかき混ぜる。温度やpHによって違いはあるが、2〜3日ぐらいで発酵し始め、10日ぐらいで染められるようになってくると思います。
2日目の状態
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3)3日目も朝夕棒でかき混ぜる。液の温度25度前後がよい。pH10.5以上で11前後までがよい。pHが低 いときは、苛性ソーダーで調整をする。
*かき混ぜると、泡がでて消えなくなり、金紫色が表面に見え出すと発酵したことになる。藍が建ったことに なる。そのときのpHは、10.5〜11前後までがよい。
4)藍が発酵したものを、確認して、2回に分けて、溶液の量を40gにする。
・1回目 pH10.5〜11ぐらいの溶液を10gつくり、ポリタンクに入れる。液の総量が30gとなる。
・ 2回目 3日間ぐらい朝夕かき混ぜて、さらに発酵を進ませる。
かき混ぜて泡が金紫色であれば、1回 目の溶液と同じものをつくり、ポリタンクに入れる。3日間かき混ぜてpHを10.5前後に管理しながら発 酵を進ませる。
発酵が進むと、pHは低下する。pHが、9.8以下にならないように注意して管理する。
ブドウ糖を1回目、2回目の溶液を加える作業の時に、50gずつ入れる。
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5)藍が建って40gぐらいのよう液ができると、ハンカチを少し浸けてみて、
色の染まりを見る。 発酵が十分 でない場合は、薄藍色に染まります。発酵が盛んになると濃い藍色に染まります。
藍は、液につけ、余分な液をしぼって、空気に触れさすと発色します。
濃い色に染めたい場合は、回数多くつけ込み、その都度空気に触れさせます。
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4 管理
1)1日1回は、かき混ぜる。タンクの底までよくかき混ぜる。
2)pHの調節・・・pH10.5で管理するのがよい。苛性ソーダーを粒のまま入れて調整してよい。
3)栄養は、ブドウ糖とする。4日に1回の割合で、1回40gを入れる。
4)液温度は、25度前後が、一番よいが18度以上あればよいので電気毛布等で保温する。温度が低いと菌 の活動が弱い。
5 藍染めについて
布を藍の液につけると、藍色の成分が布の繊維に吸着されます。そして、それが、空気中の酸素と結合し て、はじめて、藍色が発色します。
液につけて成分を吸着させて、酸素と結合させることをくり返すことにおいて、
紺色が濃くなってきます。
1)木綿の布の染め方
ハンカチを糸などで巻いて染めると、巻いた部分が、空気に触れないので酸素と結合ができないので、染ま らず白いままに残ります。
染める回数を布の部分で違えると、色の濃淡ができあがります。
2)絹も染まります。
3)毛糸も染まります。
4)のれんで字を書きたい場合は、字の部分をロウで書くとその部分が染まらず
白く残ります。
*いろいろと試してください。