はじめに |
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平井(1962)で 66種、平井(1969)で78種が、さらに平井(1976)ではハネビロエゾトンボ、ハッチョウトンボの 2種が増え80種が報告されています。その後、県立博物館の総合学術調査で平井氏が市場町でオオキトンボを、同調査で徳山豊氏が板野町でマダラナニワトンボを記録しています。その他、『阿波の自然探訪』や『徳島昆虫』等でタベサナエ、キイロヤマトンボ、ナニワトンボ、ナゴヤサナエ、オオカワトンボ、オオギンヤンマの報告が続き、これまで、県内では 88種の生息が確認されています。しかし、ベッコウトンボ、コバネアオイトトンボ、オグマサナエ等最近の調査で生息が確認されていないものもあります。これはトンボの幼虫が水域で生活するため、開発や水質の汚染によって生息が脅かされたものと思われます。また、水域ばかりでなく成虫の生息空間である草地や雑木林の減少もひとつの要因と考えられます。特に本県は下水道の整備が遅れており、生活排水の流入により水域が汚染され、天然護岸のままの池沼や川でも水域がヘドロ化し植生や昆虫層が貧弱なところが多く見受けられます。最近、全国的にはトンボの保護を目的としたトンボ池やトンボ公園が作られ、現在の自然環境の保護や人と生き物の共存を訴える団体が増え頼もしく思っているところです。しかし、本県は自然が都会に比べ、あまりにも身近すぎて郡部での活動は消極的で目立った動きは見られません。気が付いたときにはもう手遅れにならないよう住民意識の改革が必要と思われます。 次世代にも豊かな自然を残すためにはトンボ達の生態をよく知ることが必要不可欠でありますが、本県でのトンボの調査・研究を行っているものは少なく、この資料は県内全域を網羅していませんが、今後の徳島県のトンボ調査、環境保全の基礎資料として活用していただければ幸いです。
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