【足関節・下腿部障害】
  

足関節捻挫

足首は人体の中で最も捻挫しやすい関節です。
捻挫は関節周辺の靭帯や関節包の損傷の総称なので、単に筋肉を伸ばしたという軽度のものから、
重要な靭帯の損傷が見られる重度のものまであります。一般的に、レントゲンなどで骨に以上が見ら
れないと捻挫と診断される場合が多いです。
足関節捻挫の中でも多いのが、内返し捻挫と言うタイプで、足首を内側にひねるようになった状態で、
足の甲の外側に体重をかけてしまったときに起こるものです。内返し捻挫は、足首の捻挫の約90%を
占めます。サッカー、バスケットボール、陸上などで発生する場合が多いです。
軽度であれば筋肉や筋肉周辺にある毛細血管などが損傷するため内出血を起こして腫れます。関節
を動かしたり、押したりすると痛みがあります。
中度以上になると靭帯組織まで損傷するため内出血の程度が大きくなり歩行も出来なくなります。押す
どころか触るのも痛いくらいです。

                  説明: http://www.suji-suji.com/blog2/images/nenza%5b1%5d.gif 

シン・スプリント

シン・スプリントとは、ランニングなどによりふくらはぎの内側の中1/3から下1/3にかけて生じる痛みの
事を言い、下腿のランニング障害の最も多い原因の一つです。年齢は10代から40代、特に1617
歳ぐらいに多く、女性は男性の約15倍の発生頻度です。
原因となるスポーツは、陸上競技、バスケットボール、最近ではエアロビクスなどに多く見られます。
また、高校や大学の新入部員や合宿などで練習量が急激に増加した時に発症する事が多いので、こ
の時期特に注意が必要です。

シン・スプリントの発生部位であるふくらはぎ後内側の脛骨中1/3から下1/3には、ヒラメ筋(つま先立
ちする時に収縮する筋肉)の筋腱が付着しておりこの筋腱の張力が原因の一つとされています。

その他に、下腿や足の形態(扁平足など)や筋肉の機能低下と柔軟性の欠如、練習する場所の表面
(アスファルトなど)、靴、練習方法なども発生の原因とされています。

                  説明: シン・スプリント   

アキレス腱炎

アキレス腱炎は使いすぎによるオーバーユースのひとつで、スポーツ障害としては頻度の高いものです
。繰り返しのストレスによりアキレス腱に微細な部分断裂や瘢痕化が生じており、腱の変性が認められ
ます。加齢変化のひとつである腱の変性がベースにあるため、中年以上の市民ランナーやウォーキン
グをしている人に多く発症します。

使いすぎが原因しているために、運動量と発症には密接な関係があり、不適切なトレーニング方法が
原因していることもあります。また、靴の不適合や扁平足などの足部変形も原因のひとつになります。
かかとへの付着部から上方2〜6cm部分のアキレス腱が腫脹し、押さえると痛みが増強します。運動
したあとや朝起きた時の歩き始めに痛みが強く、症状が進行すれば安静にしていても痛いことがあり
ます。足関節を背屈することで痛みが増強します。
進行すれば足関節の動きが悪くなり、アキレス腱周囲炎では足関節を動かすとアキレス腱にきしむよ
うな摩擦音が聞こえることがあります。

          説明: http://www.sapporo-sports-clinic.jp/common/dat/20091016/12556748521380860263.jpg