アキレス腱炎
アキレス腱炎は使いすぎによるオーバーユースのひとつで、スポーツ障害としては頻度の高いものです。繰り返しのストレスによりアキレス腱に微細な部分断裂や瘢痕化が生じており、腱の変性が認められます。加齢変化のひとつである腱の変性がベースにあるため、中年以上の市民ランナーやウォーキングをしている人に多く発症します。
使いすぎが原因しているために、運動量と発症には密接な関係があり、不適切なトレーニング方法が原因していることもあります。また、靴の不適合や扁平足などの足部変形も原因のひとつになります。かかとへの付着部から上方2〜6cm部分のアキレス腱が腫脹し、押さえると痛みが増強します。運動したあとや朝起きた時の歩き始めに痛みが強く、症状が進行すれば安静にしていても痛いことがあります。足関節を背屈することで痛みが増強します。
進行すれば足関節の動きが悪くなり、アキレス腱周囲炎では足関節を動かすとアキレス腱にきしむような摩擦音が聞こえることがあります。