【腰部障害】    

腰痛症

ポーツ活動によって強い力が腰部に加わることにより、腰部椎骨を支えたり、各方向へ動かす筋肉、筋膜、腱、靭帯などが部分的な損傷や炎症が生じます
これらの軟部組織の損傷によって、二次的に誘発される反射性筋痙攣や、過度なスポーツ活動の継続による筋疲労によっても腰痛症は起こります。局所的な血行障害が起こり、ハムストリングス(太ももの裏側の筋肉群)や腰仙筋(腰の筋肉)に血液がいきにくくなり、疼痛を発生します。
腰部の軟部組織の小さな外傷、炎症が時間や日にちをおくにつれて、拘縮、筋弱化などが進み、局所的な血行障害とともに脊髄神経を刺激し、腰痛が起こりやすくなります。

    説明: http://demi1211.img.jugem.jp/20100106_953312.jpg 説明: http://demi1211.img.jugem.jp/20100106_952995.jpg

腰椎分離症・すべり症

構造的にやや脆弱な部分の骨がまだ十分に成長しきっていない、10歳代に激しいスポーツを行うと、関節突起間部に過度の負荷がかかるため骨にひびが入り、このような状態が繰り返されると遂には完全な骨折を生じ、上関節突起と下関節突起とが分離します。これを腰椎分離症といい、上体からの重みがかかる第5腰椎に生じやすい傾向があります。
背中をそらしたりすると痛むという症状が見られます。
分離症のなかで、後方部分の支持性がないため椎体が前方にずれてくるものを分離すべり症と呼びます。
       説明: 脊椎分離症・脊椎すべり症

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎は、椎骨が積み重なった構造をしています。椎骨と椎骨の間にあるのが、クッションの役割をしている椎間板です。
腰椎椎間板ヘルニアは、腰に大きな負担がかかって椎間板にひびが入り、内部にある髄核というゼリー状の物質が膨らんだり、飛び出したりして神経を圧迫することで起こります。多くの場合、麻痺やしび れなどの神経症状を伴います。
腰痛に加え、「腰や脚に麻痺が起こる」「歩くと脚に痛みやしびれ、脱力感がある」「つま先立ちやかかと立ちができない」「尿が出にくく残尿感や尿失禁がある」などの症状のうち1つでも当てはまる場合には、腰椎椎間板ヘルニアが起きている可能性があります。
          説明: ヘルニアの機序