2009年8月。江口は嘆いていました。
〜江口とゴーヤの夏〜
なぜ我が家に来る。
クリスマスコンテンツとは全く関係ないのですが、ファイルの居場所がないので、まあココに。
さんざんに言ってきましたが、なぜゴーヤがこれほどまでに巷に溢れるのか。
苦いんだぞ。「ニガウリ」って自分で言ってんだぞ。
苦味は生物にとって「毒物かもしれない」という警告を表しているんだぞ。そう、苦味は人体が摂取してはいけない味と本能が判断している味なんだぞ。
なのになぜ、ゴーヤが出回るんだ。
世にごまんとあるゴーヤ料理レシピを見てみろ。「中ワタはきれいに取る」「塩もみする」「水にさらす」と、どうにかこうにか苦味を除去しようとすることに一番の労力をかけている。
みんな、苦いのが嫌いなんだろう!
じゃあなぜ食べる。苦いものを好きこのんで、なぜ食べる!
そしてなぜ、人ん家にまで寄越すんだ!!!
ええ、江口はゴーヤが大ッ嫌いです。理由は、まだ聞きたいか? 苦いからだ。緑色の野菜によくある青臭さ、あれを全く感じさせないほどの苦味が大嫌いだ。普段の、キャベツやニンジンやらと炒めた野菜炒めは大好きなのに、ゴーヤチャンプルーになるととたんに食卓が憂鬱になる。この江口に、この江口に食に憂いを感じさせてしまうのだ。これは罪だ!!
それをなぜ、人ん家に寄越すんだよ!!
江口は自分では絶対にゴーヤを購入しません。なのに我が家にある。
貰うからだ。
夫の実家と、隣の家と。それぞれ、自分で栽培しているから、おすそわけでくれる。おすそわけは好意だ、好意は有り難くいただく。おすそわけを頂くことは大変嬉しく思う。
でもね、ちょっと考えてほしいんだ。
ゴーヤは、人にあげて喜ばれる野菜かしらん。
てゆうか、なんで育ててんだよタダの家庭菜園なのに!!!!
本職ならしょうがないよ、それで生活してんだもんな。でも趣味じゃん。素人が簡単に育てられる夏野菜なんて、トマトでもナスでも何でもあるのに、なんでここでゴーヤを選ぶ。
なぜなぜなんで、でファイルの大容量を食ってしまいそうなので、そろそろ本題に入ります。
とまあ、そういった事情で、ゴーヤが次々に我が家に送り込まれてきます。
毎度毎度、ゴーヤチャンプルーも悲しみが募るばかりです。
いっそ、菓子にしてしまえば楽しく食べられるんじゃないか!
そう思いついたので実行してみることにしました。
〜試作品 1号〜
命名:ゴーヤットーネ
まず、考えました。
ゴーヤは苦い。苦いを消すには何だ。脂肪分などで誤魔化すか? いやいや、きっとこの苦味は、どんなコートを羽織っても隠せるものではあるまい。
ならば、苦くて旨いものと合わせればいい。
余談ですが、江口がなんとか食べられるゴーヤ料理はゴーヤの佃煮。
ちりめんじゃこと一緒に煮たやつなのですが、ゴーヤの苦味がじゃこのハラワタの苦味とダブって、あんまり気にならなくなる。
この経験をふまえて、菓子でも合わせてみよう。菓子で苦いものといえば。
そうだ、オレンジママレードだ!
ゴーヤをジャムのようにして、さらにオレンジと一緒くたにした、それをケーキに混ぜ込んでみてはどうか?
普段作るパウンドケーキに? いやいや、たしか以前、パネットーネ作ったときに、ゆずママレードを混ぜ込んで、イイ感じに風味が残ったことがある。なので、ゴーヤパネットーネ、略してゴーヤットーネを作ってみよう。
さっそく、材料を買いに行きました。
バター買うの忘れた。
けどまあ、今回は試作です、いちおうやれるだけのことはやってみましょう。
【材料】
(パネットーネ生地)
強力粉 300g 卵 2個 ドライイースト 小さじ1 砂糖 大さじ1 サラダ油 60g(本当はバターの予定でした) ぬるま湯 20〜30cc? 塩 少々(ゴーヤジャム)
- ゴーヤ 1本
- 砂糖 ゴーヤの40%
- レモン汁 好みで
- 型用バター・小麦粉 適宜
- オレンジママレード 適宜
【作り方】
発酵を待っている間に、ゴーヤジャムを作りましょう。
ゴーヤの大きさによるけど、たぶんこれで250〜300gぐらいのジャムが出来る。
そして実際に使用するのは、この半分の量だ。
この時点で、なんで嵩増ししちゃったのかなぁと後悔もするが、気にせず続ける。
- 発酵した生地に、ゴーヤジャムを100gぐらい、オレンジママレードを20gぐらい入れる。なんで「ぐらい」かというと、テキトーに入れたからだ。
本来なら、パネットーネ生地の中に砂糖を40g入れる必要があったのだが、今回は砂糖の代わりにジャムを入れるつもりでして。
でも、いざ出来上がったゴーヤジャムはえらい量でして。出来上がったものの半量をぶちこんでみた。で、申し訳程度にオレンジママレードを。- 生地にジャムをまんべんなく行き渡らせて後、バターを塗った焼型に入れて二次発酵を。
- 生地が型にみちみち膨らんだら、180度のオーブンで60分。焦げるようだったらいいように調整して。
ちなみに江口は、180度で10分、焦げてきたので150度に落として30分焼いた。
こんな感じで、試作品1号は完成しましたー。
緑色の部分がゴーヤ。ちゃんとゴーヤ入ってますよ。
では、味見ー。
‥‥おお、ゴーヤの味がしない。味覚の底の方に、申し訳程度に風味が現れる程度だ。
じゃあゴーヤを使う必要も全くないって事なんだけどな。
ともあれ、成功しました。が、菓子と言うほど甘くはありません。やはりパネットーネ生地自体に甘みを付けるべきでしたか。
なので次回は、砂糖足して、かつバターをちゃんと用意したバージョンでお送りしたいと思いまーす(希望)。