2017年9月。江口はいろいろ諦めました。

〜江口と落雁の一日〜


こういう形で終着することを期待してのスタート。

 オーケイ、貴女のおっしゃりたいことは、よーく分かっております。
 貴女はきっと、こうおっしゃりたいのでしょう。
「なんでクリスマスで落雁やねん!」と。
 ご心配なく。江口も思ってますよ。なんでやねん!

 とりあえず、今年がこのネタに決まった経緯を、最初からご説明いたしましょう。

 去年のクリスマス。夫から貰ったプレゼントが。

 千葉真知子 手作り和菓子道具【干菓子型】(←google画像検索)。

 前々から、和菓子には若干の興味がある江口。ひゃっほう、コレは嬉しいやー、と喜んで。じゃあさっそく作ってみましょう、と思い立ったものの意外と材料を集めるのが面倒で。ようやっと揃えたものの今度はなかなかヒマが出来ず。そうこうしていたら本家サイトの方の更新もあっぷあっぷになってきて。
 あー、こりゃ今年のクリスマス、まともに企画できんなあ、と諦めかけたときに。
 買い揃えた材料の賞味期限が、んもう目前に迫ってきて。

 よっしゃ、9月の月末に仕事の公休日が連休である、この時に意地でも落雁作って、これを今年のクリスマス企画って言い張ってやろう。だってほら、クリスマスに貰ったモノで始まったことだから!

 と、そうやってこじつけて今回の企画に至りました。しばらくおつきあい下さいませ。

 さて、早速本題に入りまして。
 では、落雁制作にとりかかりましょう。

用意する材料と道具。
プレゼントの干菓子型。
上白糖。
和三盆糖。
寒梅粉。
コレが、干菓子型の中身。
プラスチック製。『日本プラスチック協会優秀賞受賞』だって。
レシピブックも付属。
でも、他のシリーズと共用なので、実際に使えるレシピは1種類のみ。

 いちばん手間取ったのが、寒梅粉の購入。
 近所のスーパーマーケットには売ってない。amazonで買おうにも、送料がかかる。いろんなネットショップを探したが、キロ単位で販売してる。困る。
 そんな中で見つけたのが、豆平。300gで送料無料。ここがいちばん、手頃だった。おまけに届いた商品に落雁のレシピがついてるよ。こりゃーありがたいね。

 さて、材料が揃って半年ほど経過したので始めましょう。

 レシピを見ます。っても、手元に2種類(干菓子型についてたやつと、寒梅粉についてたやつ)がある。どっちを採択しましょう。

 分量。

 干菓子型のほう。寒梅粉20g。
 寒梅粉のほう。寒梅粉100g。

 よっしゃ、もうすぐ賞味期限が切れそうな寒梅粉、大量に作って大量に消費しちゃれーーー。

 というわけで、今件で江口が使用した分量。

 そして作り方。

  1. 上白糖と和三盆糖を混ぜた中にしとり蜜を入れて、よく混ぜる(指で押して型が付く程度)。
  2. 寒梅粉を入れて、さらに混ぜる(指で押して型が付く程度)。
  3. 型に入れたのち打ち出して、風通しのいいところで乾かして出来上がり。

 ‥‥‥‥。

 えっと‥‥‥‥。

 よくわかりません。

 なんつーかさあ、世間の、写真入り懇切丁寧なレシピ本って、本当に懇切丁寧なんだよなあ、って思うわ。

 1と2との間に、水分がなくて更に水分を奪うような粉末を投入してんだけど、それで同じ形状って保てるの?
 ここで「あー、水分が足りなかったわー」って」なったときに、フォローって出来るの?
 乾かすってどのくらい? 小一時間? 一昼夜??

 いいよもう、分かんないけどやってみたら分かるだろうよ。
 はいはい、スタートスタート。

 えーと、まず、しとり蜜の準備ね。

 ここで問題は、干菓子型レシピのほうでは『クック膳で簡単に作れます』ってある。

 クック膳って何よ?

 答え。千葉真知子考案の電子レンジ調理器具。
 干菓子のレシピに、さらっと登場して。まるでそれが無いと作れないかのような記述。
 熱湯と水飴をクック膳に入れて加熱、って。

 別に鍋でよくね?

 とか思ってたら、寒梅粉レシピの方で「砂糖100gと水100gを煮詰めて冷ましておく」で済まされてた。だよねー。

 でもさ、匙1杯使うか使わないかのモンに、砂糖100gも要らんだろ、いくらなんでも。江口は半量で済ませた。それでも余ったけど。

 さて、しとり蜜の準備もできたところで、作業に入りましょう。

 まずは、砂糖としとり蜜を混ぜて、指で型が付く程度に混ぜる、と。
 ‥‥本当に、匙1杯程度のしとり蜜で、こんだけの量の砂糖が混ぜられて、ひとかたまりになるの?

半信半疑で混ぜる。
なったわ。

 よし、(1)はクリア。
 じゃあここで、寒梅粉を入れて、それ以外の水分は入れずに、果たしてこの形状は維持できるのか?

ハラハラしながら投入。
なったわ。

 まー、なんとかなるもんだわ。
 果たしてコレが、正しい状態であるのかどうかは相変わらず分からないが。

 それではいよいよメインイベント。型に入れますよー。

相当ぎゅうぎゅう押し込みます。
えっと、こんなに押して大丈夫かしらん。なーんか、舌触りとかに影響がでそうだけど。
ほら、よくテレビで職人さんが木型にはめたりするときって、もっとこう、軽やかだったような‥‥。
そしてこれを、カンカンって型を叩いて抜き出します。ハラハラ。
ほんとに出来たーーー!!!

 1個、型から抜けたかったのがあるが、ご愛敬。
 左上より、桜・紅葉・松(型抜けず)、右下梅、菊、最後これもたぶん梅。
 以上6種類、無事、それっぽい仕上がりになりましたーーー。

 ‥‥本当の地獄はここからだとも知らずにな!!

 

→つづく。 

 

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