2013年12月。江口は調子に乗っていました。
〜江口とトライフルの一日、ならびにビスコーチョ・ボラーチョの一日〜
トライフルトライの当日に、イチゴが手にはいってしまった。
メリークリスマース。
今年も検索ワード『クリスマスプディング』で辿り着く一見さんが増える季節になりましたよー。ごめんね、こんな役立たずのページがヒットしましてね。
このページは何かと言いますと、クリスマスにかこつけて面白げな名前の料理を作ってみた記録を残すだけのページ。食べたいかどうか、じゃなくて、面白げかどうか、がメニューの選択基準です。
さて、江口には2歳半になる息子ちゃんと、2ヶ月になる娘ちゃんがいます。
人間、2年半も生きてますといろいろ知恵が付いてくるものでして。息子ちゃんはとにかく本が大好き。それも、大人が触ってる本が好きなようで、江口の本棚を遠慮なく触り倒すこんちくしょう。
その中で、何が気に入ったのかいな、『お菓子の歴史』を引っ張り出してくる。赤い背表紙が目立つのか、引っ張り出しやすい厚さなのか。
でもってこの本、専門書です。文字ばっかりです。しかし唯一、ページ一面図版がある箇所がありまして。当然、そこしか興味を引かないので、そのページばっかり繰り返し読んでたのです。
そのページが、イギリスの菓子図版と、世界のお菓子の名称を並べたものでして。
こうして我が息子ちゃんは、各国のお菓子の名前を単語を覚えました。
息子ちゃんが一番気に入った単語が『ビスコーチョ・ボラーチョ』でした。
そんなに気に入ったのなら、現物を食べさせてやりたいと思うのが親心でしょう。
しかし、どんなものか江口は知りません。だがこのネット時代、ちょいと検索すれば見つかるでしょうよ。
見つからないよーーー???
2013年10月現在、googleで検索してヒットした件数、3件。wikipediaですら載ってない(正確には、wiki『スペイン料理』の項目内で触れられてる)。
’Bizcocho borracho’で捜すと、レシピも含めた海外サイトがいくつか引っかかるが、生粋の日本人である江口には手が出せません。
そうして江口が唯一手に入れた情報は、息子さんのおもちゃになってる『お菓子の歴史』の3行程度の解説文。
これを頼りに作るしかないでしょうや。
長い前フリが終わりました。
ではなぜ、トライフルがここで登場するのでしょうか。
先にありました、本の中のイギリス菓子図版のなかに登場したのももちろんあるのですが、どうもビスボロ(略すなよ)とトライフル、似たような菓子であるらしい。
どちらも、スポンジケーキを水気でびしゃびしゃにした菓子らしい。
同じ系統で、ティラミスやズッパ・イングレーゼも仲間、と江口は勝手に解釈します。
さらにwiki曰く、トライフルはクリスマスプディングの代わりにクリスマスケーキとして用いられるともあったのでな。
多少強引ですが、今年のこの企画はトライフルでスタートーーーー。
お待たせしました、材料。
生クリーム。1パックまるごと。残してもしょうがないしな、この時点で賞味期限まであと3日だったしな。
カスタードクリーム。もっと本格的に作ろうかと思ったが、めんどくさくなってレンジで作る簡単レシピ。本格的に作ったら、卵黄3個とか使うのな、ぜったい卵白持てあますじゃんよ。レンジレシピは、全卵1個。その分、味が安い。5個入り98円のクリームパンの中身みたいな味がする。
おまけ:カスタードクリームのレンジレシピ。小麦粉・片栗粉各大さじ1と砂糖大さじ4を、少量の牛乳で溶いて、そこに全卵1個と牛乳200ccを加えて更に混ぜたモノを、電子レンジ1分半〜2分かける→取り出して混ぜる→もうちょっと加熱→混ぜる、の繰り返し。 熱いうちに、バニラエッセンスとバターひとかけ(10g)を入れて混ぜる。 余熱でけっこう固まるのが進むので、ゆるめでレンジから出すのが吉。 |
スポンジケーキ。おかあさん頑張って焼いた。ちょっと表面焦げたけどドンマイ。
フルーツジュース。本来はシェリー酒を使うらしいが、wikiではフルーツジュースって書いてたもん。
カスタードクリームや、他の飾り果物との相性を考えて、ピーチメインのフルーツミックスジュースにしてみた。
アーモンド。飾り用。トライフルにはイチゴジャムとローストしたアーモンドを飾るんだってさ。
イチゴ。とか言ってたら、まさにこれを作らんとする当日に、うちのママンがイチゴ持ってきた。ジャムを用いる方が本来のレシピじゃないのかしらん。しかしそれを言ったら、シェリー酒使ってない時点でもうダメじゃん。そもそも、トライフルの元祖が固くて不味いイギリス海軍の乾パンのアレンジだったことを考えれば、スポンジケーキすらダメじゃん。
しょうが。嘘です入れません。イチゴの下に写りこんでるので。
なんかもう、コンセプトを見失ってますよ。
ともあれ。
作り方。
おわり。
出来上がったの、こんなカンジ。
横から見た図。
えー、こんなんでいいのかしらん。
味は、想像通り。不味いはずがないが、正直、このカスタードクリームが味のランクを落としてるわー。本格カスタードだったら、もっとグレード上がったんじゃないだろうか。
スポンジにジュースをしみこませるのって抵抗があったが、これはしみこませないとダメだ、パサついた部分の食感が悪い。
ちなみに、撮影用にこうやってグラスに入れましたが、上記材料全部使うと、20センチ四方ぐらいの容器みっちり出来る上に、スポンジ使い切れずに冷凍庫行きになってる。
さあお待たせしました息子ちゃん、これが本に載ってた、甘〜いお菓子トライフルですよー。
すごいイキオイで食べる息子ちゃんと、それを見守るクマちゃん。
〜ビスコーチョ・ボラーチョ編に続く〜