三高土曜公開実験
シャボン玉は甘い?
1.シャボン液に砂糖やハチミツ?
シャボン液を作るには水に石けんや洗剤、さらに砂糖もしくはハチミツ、グリセリン等を加えます。 石けんや洗剤は界面活性剤と呼ばれ、水の表面張力を小さくするため使用しています。 それでは、砂糖、ハチミツ、グリセリンは何の働きをしているのでしょうか。
これらの共通点は、ずばり甘いことです。
甘い物質をシャボン液に入れるとどうも丈夫なシャボン玉ができるようです。
でも本当の理由は、これらの物質により「粘性」が増すからです。
シャボン玉が割れるのは、シャボン玉のどこかに穴が開くからです。 通常は重力による流れによりシャボン玉上部に薄い部分が生じ、 そこから割れます。
シャボン液がネバイ(粘性が大きい)ならば、流れにくく丈夫になります。
さらに、水酸基(−OH)は、水分子を捕まえる性質が強く、シャボン液から水を蒸発しにくくします。 シャボン膜が薄くなりにくいので割れにくいシャボン玉になります。
砂糖、ハチミツ、グリセリンはともに分子量が大きく、水酸基(−OH)を持っているので 水の中では非常に動きにくく、このことが粘性を大きくしていると考えられます。 (ちなみに甘みは水酸基(−OH)と関係があります)
思考錯誤から出てきたのかもしれませんが、洗濯のりは非常に分子量が大きく水酸基(−OH)数多く持っています。 さらに、繊維状なので互いにからみあい割れにくいシャボン玉になると考えられます。
2.究極のシャボン玉
スライムは非常に粘性が大きいものです。
スライムは洗濯のりにホウ砂(四ホウ酸ナトリウム)飽和水溶液を加えると簡単にできます。 シャボン液にホウ砂(本当にほんの少し)を加えると・・・。
なんと5分しても割れないシャボン膜ができました。
(よく見ると膜のまま完全に乾燥してしていました)
三高化学部では、ホウ砂入りシャボン液の研究を進めています。
後日究極のシャボン玉の発表ができると思います。(^^;;
3.究極のシャボン玉 その2
(2000.2.25追加)
1時間後のシャボン膜 3時間後のシャボン膜
シャボン玉が割れる理由の一つに、水の蒸発があります。水の代わりに蒸発しない液体を使えば...?!
グリセリンと洗剤7:1のシャボン液を作ってみました。なんと、シャボン膜は4時間近く割れませんでした。
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