GM,GS,XGとは?
MIDI形式の
フォーマットは各種それぞれ
MIDI形式のファイルの近くにはたいていこんな記号が並んでいると思います。
GM,GS,XG
これらは、MIDI形式の種類(フォーマット)です。ひとことで言うと次のように表わせます。
- GM・・・一般的。
- GS・・・Roland社の形式。
- XG・・・YAMAHA社の形式。
Roland社と、YAMAHA社はDTM音源を開発している大手メーカーの一つです。
フォーマットの違いを少し詳しくみてみると?
フォーマットの違いは、音の配列の違いです。MIDI形式のファイルは譜面情報、いわば楽譜です。音源に入っている何番目の楽器を使いなさい。という情報も入っています。この「何番目の楽器か」を表わす部分がフォーマットによって異なるのです。
MIDIでは楽器のことを音色(*1)と呼んでいます。
- GMでは128種類の音色
- GSでは128〜約1000種類の音色
- XGでは128〜約1000種類の音色
それぞれ使える音色が異なっているのです。GMで決められた128音色は全てのフォーマットにおいて共通です。
また、音色の数以外にも音の表現方法の多さも違います。GMが少なく、GS、XGが多く表現できるようになっています。
フォーマットの違いでどんな問題が出てくるのか?
例えば、GS形式のMIDIファイルを再生するとします。
手持ちのパソコンに内蔵されている音源がGM対応だとしますと、GMは128音色しかありませんから、それ以外の音色が使われている曲だと音色がないために音が再生されない、といった問題が起こります。
GS対応の音源で、XGのMIDIファイルを再生させる場合も同じで、GSには無い音色が指定されていると変な音が鳴ったり、音が出なかったりするのです。
お手持ちのパソコンの音源を調べると、どんなMIDIファイルを再生できるかが分かります。「MIDIファイルとは?」の最後に書いたように音源の名前からある程度判断できます。
- 音源名に「Roland」「GS」という単語があれば・・・GM、GSが再生可能。
- 音源名に「YAMAHA」「XG」という単語があれば・・・GM、XGが再生可能。
と思っていただいてよいと思います。
音レコ内での表記について
音レコ内「MIDI音楽館」で表示されている、GM、GS、GS推奨の説明をしておきます。
- 「GM」・・・どんな音源でも再生が可能。
- 「GS」・・・どんな音源でも再生が可能だが、GS形式のMIDIファイルが再生できる音源で聞くとよりかっこよく聞こえる。
- 「GS推奨」・・・GS形式のMIDIファイルが再生できる音源が望ましい。それ以外の音源では作曲者の意図した音が鳴らない。
以上です。
実は、全ての音源はGM対応(*2)ですが、音色は音源それぞれに固有のものなのです。
従って、とても厳密にいいますと「音源が異なると、作曲者の意図した音では再生されない」といえるのです。たとえ同じGM対応であっても、なのです。
[2005/12/10:UT]
*1:音のもと。強さや響き、余韻の残り方など音源によってそれぞれ違います
*2:Windows95以前においてはその限りではないかもしれません
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