MTBのレースだ!の巻(その8 嵐再び) 

2000.06.14

 ノービスクラスに出場したチャボ隊員。
一周目を終了し、最終ラップに差し掛かっていた。
     


コース 急勾配坂 押せ押せの図

      ール前まで帰ってきた、私は、ただただチャボが帰ってくるのを待っていた。
     アナウンサー「あっ〜 トップの選手が見えました!!速い速い〜」
     少々オーバーなのは、職業なので仕方ないだろう。

     ようやく、トップが帰ってきたみたいだ。
     一斉に歓声が巻き起こる!!!
     おぉ〜、チャボよ。お前は一体何位なのだ!!

     次々に選手が帰ってくるが、なかなか彼の姿が見えてこない。
     同じWINNERの選手も心配そうだ。
     と、ようやく、WINNERの青のチームウェアーが見えてきた。
     が、どうやら、かなりの体力を消耗しているようだ。

     以前の、入賞した時の、勇姿は面影も無い・・・だが、一生懸命さは伝わってきた。
     結果、25位/45人中と、成績は今一歩と及ばなかったが、
     今日の仕事は終了した!と言いたげな表情が伺えた。
     しかし、本当に泥だらけだな〜汚い〜

     我々は一息つき、ベースキャンプへと引き上げていく。
     さて、今度は、私の番だ!!しかし、出走までは、まだ時間がある。
     約2時間の間に、昼食を取り、出走の準備をしないといけないのだ。

     私は、階段を一段、また一段と、降りていく。
     その前には、またまた、あの売り子3人組がいるではないか!!
     こんな所でも、売ってるのか!!!
     この時、私はこの先、訪れるであろう抽選会に、嫌な予感を感じられずにはいられなかった。

     大佐「どう?だいぶ売れた?」
     3人組「あ〜、もう、大分売れましたよ〜」
     大佐「そうなの???売れたの????(チッ)」
     3人組「もう、走ったんですか??」
     大佐「あ〜、まだだよ。昼からかな。」
     3人組「じゃあ、応援行きますから、がんばってくださいね。」
     大佐「まぁ、がんばります!!」
     意気揚々となる大佐。単純である・・・

     そこへ、チャボが追いついてきた。
     我々は歩きながら、少しの会話を楽しんだ。
     本部の前で別れた我々は、その先にあるベースキャンプに向け歩き出した。
     チャボ「次は、大佐の番ですね。」
     大佐「そうだな。でも、まだ時間もあるし、昼飯にしよう。湯は沸かしておくから、お前は風呂にでも入ってこい。」
     チャボ「そうですか〜、じゃぁ、お言葉に甘えて行ってきますね。」

     そう言いながら、獅子越え荘にある風呂へと向かうチャボ。炭を起こし、湯を沸かす大佐。

     炭の状態も上々となってきた頃の事である。
     遠くから、雄たけびとも聞こえる声がやってくる。
     恐怖のあまり、身が縮む想いの中(ちょっと、オーバー?)、
     その方向に目をやる。
     3人組「あ゛〜 何食べてんですかぁ〜

     しまった!!我々のベースキャンプが発見された!!!!
     3人組「何、食べてんですかぁ〜大佐ぁ!」
     大佐「何で、私が大佐である事を知っているのだ?」
     3人組「あ〜、抽選券を書く時に見ました。」
     大佐「・・・・・あ〜」
     3人組「私たち、お腹空いてるんですぅ〜いっぱい働いたからねぇ〜」
     働かんでもええっちゅうに。
     こんなキャンプ地にまで、抽選券を売りに来ているようだ。

     大佐「あ〜、ウィンナーくらいならあるけど・・・食べる?」
     3人組「食べますよ〜!!!じゃぁ、お仕事してくるので焼いておいてください。ではではぁ〜」

     まるで嵐である。しかし、何で俺がウィンナーを焼かにゃならんのだ???
     ちょっとした疑問を抱きながらも、素直な私はウィンナーを焼く。
     しかし、若さと言うのは恐ろしいものである。
     こうも簡単に、この私を、小間使いの如く、使うのであるから・・・・
     少し嵐が来るのを待ちながらも、炭火の前でウィンナーを焼く大佐であった。

     あ〜、俺も飯食べなきゃ!!!

                                                   続く・・・・