虹の如くの巻(その5 豆腐屋!?) 
爽快に、朝霧の中を走る一台の車
すがすがしい気持ちにさせてくれる。
しかし、こんな所に・・・・

 呆れ顔のちゃぼ隊員を横に、進路は一路西へと取る。
BGMには、すがすがしい気持ちに、ある種の緊張感を掛けるかのように、
「hanson」1st albumがかかっている。
まだ、少年のあどけなさが残る、彼らの歌声に自然と気持ちは高揚してくる。

ちゃぼ嫁は、朝が早いのがいけなかったのだろう。
後部座席で、すやすやと寝ている。

・・・・・・・・・・

車を走らせ、40分が過ぎただろうか。
BGMも、「hanson」から、「MR・BIG」へと変わっている。
そんな時、我々は、凄いものを目の当たりにした。

道は、すでに山道の入り口へと差し掛かっている。
周りの景色は、まだ、朝霧が立ち込め、どこか別世界にでも来たかのような景色だ。
まだ、車の量も少なく。
前後にも、1台・2台が見えるだけだ。

ブゥォォォォォォォォォーーーーーーーーー
轟音と共に、前方に一台の車が駆け抜けて行く。
しかも、スカイラインを抜いて、尚、引き離しているようだ。

軽の白いハコバンが・・・・・

ちゃぼも、私も目が点になる。
まるで、「頭文字D」に登場する、豆腐屋の如く走り!!
次の交差点で、我々はそのハコバンを見失ってしまった。
流石に、我が愛車「サーフちゃん」では、追いつけないらしい。

ちゃぼ「凄いっすね。今の車・・・・」
大佐「あぁ、凄かった。あんな凄腕の奴がこんな所にいたのか??」
ちゃぼ「きっと、こっちに曲がったんですね。」
それは、我々が行こうとしている所とは、違う方向を指していた。

気を取り直した、我々は、再び目的地へと車を走らせる。
すると、またもや、前方にあの、白いハコバンらしき車が見えるではないか・・・・
曲がりくねった道を意図も容易く、すり抜けている。

ブゥゥゥゥーーン 
ブォォォォォォーーーーーー!!

そして、前の車を追い抜くと、また、朝霧の中に消えて行った。
奴は一体何者・・・・・

そんな疑問を抱きつつも、我々の目的地が見えてきた。

大佐「ようやく、着いたぞ!!」
ちゃぼ「そうっすね!!」

二人の気合は充分だ。
さぁ、ちゃぼ嫁ちゃんも、そろそろ起きなよ・・・・

いよいよ、本番当日。
     レースまで、あと2時間・・・・・

                                                 ・・・続く