虹の如くの巻(その7 悲劇・・・) 
試走の為、車を離れた大佐とちゃぼ
彼らを待ち受けていたのは・・・

 選券も、無事書き終え、試走をする為に、一度車へと戻る。
また、先ほど、登ってきた山道の階段を下って行く。
前日、雨が降った事もあり、かなり滑りやすい。

こけそう・・・

そんな嫌な考えが脳裏をかすめる。

準備を終えた、私とちゃぼ隊員は、ちゃぼ嫁を一人置き去りにし、試走コースへと向かう。
それは、アスファルトの道路を迂回し、さきほどの受け付前へと行くのだ。

大佐「さて、どこからがコースだ?」
ちゃぼ「さぁ〜 ちょっと聞いてみましょう。」

スタッフの人に聞くと、親切にコースの入り口を案内してくれる。
しかし、ここからが不運の始まりだった・・・・

大佐「さぁ、行くぞ!!って・・・いきなり、こんな上り坂か??」
ちゃぼ「さぁ〜 でも、これはきついで・す・ね・・・」

いきなりの激坂
しかも、その先に階段が見える。

大佐「スタート直後に、何で階段なんだ?」
ちゃぼ「ほんとですよね。いきなり担ぎですか・・・」

コース上に階段があれば、担いででも登る。
それが、クロスカントリーレースなのだ。

そして、また、再び登り坂が続く。
これが、ほんとにコースなのか?
そんな事を考えつつも、コースの奥へと走らせる。
後ろから来た、見知らぬ選手も同じく、息を切らしながら、MTB(マウンテンバイク)を押す

大佐「コースの80%は、押してるぞ!」
選手「そうですね。私もですよ。はぁ・はぁ・・・」

大佐「ちゃぼ、先に行け。君の方がクラスは上なんだから・・・・はぁ・はぁ」
ちゃぼ「そうですか?でも、あんまり変わらないですよ。はぁはぁはぁ」

そんなのん気な事を言ってると、いきなり下り坂となる。
しかも激坂 & ヘアピンカーブ


わしらを殺す気か!?


そんな雰囲気さえも感じ取れる。

でも・・・今までは、まだ良かった。
そして、この話の最大の山場を迎える。
超激坂(下り)が、大佐達を待ち受けていたのだ。

大佐「すみません。ここもビギナーコースですか?」
係員「いえ、違いますよ。」
大佐「へっ?」
私は一体、どこからコースを間違ったと言うのだ・・・・
ちゃぼは、先に行ってしまったし、この超激坂を下るしかあるまい。
まぁ、コースだし、大丈夫だろう。

そんな曖昧な考えが良くなかったのか、それとも、深層心理に刷り込まれている
下り坂恐怖症が火を放ったか・・・・
今となっては、定かではない。

大佐(しかたない。行きますか〜)

そして、下る。流石に超激坂
ブレーキなど関係ない。
フルブレーキをかけていると言うのに、全く止まろうとすらしない。

あぁ〜乗るんじゃなかった・・・

そう思った瞬間!!
ビンディング(ペダルと靴を固定しているもの)が外れる。しかも、両足・・・・

まさに、げっ である。

必死に体制を立て直す。
が、場所は超激坂 暴れ牛の上でフラダンスを踊っているかのようだ。
そして、あえなく転倒する。
平地まで、あと10mの所で・・・・・

瞬間、左足(ふくらはぎ)に激痛が走る!!


ぐわぁぁぁぁ〜


本当は、この字の10倍はでかく書きたいくらいだ。
感覚的には、足がつった感じのひどい奴。
その時は、引きつったと思った。

一人山の中で、悶える大佐。

レースまで、あとわずか・・・・
どうなる大佐!!!

     レースまで、あと1時間・・・・・

                                                 ・・・続く