ネコの歩く虹の巻(その2 試走) 


ちゃぼ「大佐、今年は怪我しないでくださいね。」
大 佐「あぁー そうだな。怪我は勘弁してくれだ。
     もう、あっちのコースには入らないから大丈夫だろう。」

あっちのコースとは、去年、上級クラスのコースに迷い込み、
右足を筋膜剥離にまで追いやった、急激な下り坂の事である。
レースに出場する事すら、いや、自分が走るコースすら走れなかった去年。
二度と、あんな痛い想いは、まっぴらごめんさ。
(ネタ的には、おいしかったが。)

大 佐「しかし、今年は去年比べても、練習してないからな。」
ちゃぼ「そうですよ。不安ですよね。」
大 佐「あぁ。なんだか、帰りたくなってきたぞ。」
ちゃぼ「何を言ってるんですか、ここまで来て。」

と、言ってるちゃぼ自身も、少し落ち着かない様子だった。
だって、安心出来る材料なんて、どこにも無いんだモン。

ちゃぼ「7時くらいには、着きますよ。」
大 佐「まぁ、そんなものだな。調度いいんじゃないか。」
ちゃぼ「そぉっすね。」

見事、7:00に、目的地のレース会場に到着。
まだ、車の数は多くない。どちらかと言うと早い部類に入るようだ。
でも、開会式は、8:30からだから、そんなに時間もないだろう。

早速、本部席に向かい、受付を済ませる。
そして、主催者側にいるshopの人(かっぱさまにも挨拶をする。

かっぱ「大佐、今年はこけない様にね。」
大 佐「うっ」
みんなに言われる、このツッコミ。覚えてるのね・・・(-_-;)

かっぱ「早速、試走に行った方がいいよ。がんばって。」
大 佐「おいっす。準備して行ってきますね。」

ヘルメットをかぶり、グローブを身につけ、早速、試走する。
まぁ、1周もすればいいだろう。
それ以上すると、レースの体力がなくなってしまう。
何せ、練習などほとんどしてないのだから。

ちゃぼとはバラバラで試走に入る。
初めはゆるいアップダウンが数回。急激な登り坂。。。。キツイ
いきりなり、押して登る事になる。
下り坂も、先日からの雨のおかげで、荒れはじめていた。

もう、緊張のしっぱなしだ。
再び、シングルトラックに入ると、アップダウンを繰り返す。
すると、最大の難所の急激な下り坂が見えてきた。

こ・これは非常にあぶない状態。
竹林の中を下るこのコース。コースから外れると竹の中である。
しかも、路面は荒れている。
おぉーーー 串刺しは嫌だぁ〜〜〜

でも、ここを下らなければ、レースにならない。
勇気を振り絞って、下りはじめる。
ブレーキを慎重に掛けつつ、体重は後ろへと移動させる。
でも、跳ねる!!

何とか下りを下ったと安心した瞬間、いきなりのヘヤピンカーブ。
危なく竹の中に入る所だった。

そして、延々と続く登り坂。これが、またキツイ。
下ったかと思うと、再び、登り坂・・・・・

乗ってるより、押してる方が長い気がするのは気のせいだろうか。
1周するだけで、私の体力ゲージの半分のエネルギーは使ってしまったと
思えるほど、大量の汗と、ゼェゼェと肺はピークを迎えていた。
本番は、このコースを2周もしなくてはならない。

大 佐「ゼェゼェ・・・ 疲れた・・・・」