ネコの歩く虹の巻(その3 レース本番)
大 佐「ちゃぼ。そろそろ行くか。」 ちゃぼ「そうですね。試走も終わった事ですし。」 大 佐「よし、じゃぁ、1000円分な。」 ちゃぼ「了解!!」 そう、過去このシリーズを読んだ方は、もう知っているだろう。 お楽しみ抽選券である。 一枚200円で券を購入し、最後の閉会式でいろいろな物が当たると言う物だ。 前回の小田の時には、海草サラダ2箱と言う、何とも悲しい運命だったが 今回は、そんな悲劇では終わらせない。 何としても、モノを勝ち取ってくるのだ!! 二人の闘志は、先ほどの試走の時と比べものにならないくらいに、 燃え上がってきていた。名前を書く手にも力が入る。 レース参加で1枚。購入が5枚。二人で12枚。 これが、今回の我々の最大の目的なのだと言っても過言でない。 そして、げひひひっ と、二人不気味な笑いと共に、券を抽選箱にと滑り込ませるのだ。 一息着いてると、開会式の開催のアナウンスが流された。 と、とたんに、私の腹の虫が動き出す。 大佐「うっ」(;°°) やはり、レース前の緊張からだろうか。お腹の中も下り坂だ。 ちゃぼを尻目にトイレに駆け込み、そそくさとと用を足す。 開会式が終われば、私のレースが始まる。 ドキドキと緊張の糸が、張り巡らされていく、そんな感じだ。 開会式には、市長やら、訳の分からない会長さんなどが来ていて、 何か話しをしていた。まったく聞いてなかったので何を言ったかは知らないが・・・ 大会のルールなども説明され、ようやく開会式も終了する。 そして、いよいよ、私の出番が来るのだ。 大 佐「おぉーー 緊張する!!」 ちゃぼ「まぁ、がんばってきて下さいよ。」 大 佐「まぁ、早目に終わって、あとはビールでも飲むかー」 言葉は、お気楽な言葉を放っているが、 内心はドキドキバクバクである。 しかも、あの坂道を登ったり下ったり・・・2周もしなくてはならい。 言いようのない、緊張が高まっていく。 心地よいとも言い切れない緊張感。練習をしてない不安・・・・ 昨年の痛い想いすら蘇ってくる。 そして、レース案内にしたがって、スタート地点へと移動するのだ。 スタートはローリングスタート。 走りながら、スタートをする方式だ。 この場所から、スタート地点までは、急激な登り坂。いきなり体力消耗モードなのだ。 そして、「10秒前です。」係員の声と共に、辺りは静まり返る。 私の心臓は、サイレン鳴らしっぱなし・・・・ |