恋愛日記


<19>

 駅の中から、携帯電話を手にした、女の子が歩いてきた。
 そう、「らら」だ。写真で見るより、ずっと痩せている。 しかも、かわいい

 らら「おはよー」
 勇「おはよー」
 らら「あぁー やっと会えたぁ」

 そう言ってくれているららは、どこか恥ずかしそうな顔をしている。

 勇「うん。やっとここまで来たよ。ごめんね。遅くなって。」
 らら「ううん。仕方ないよ。でも、ホント来てくれてうれしい。」

 ふたりとも、照れくさそうに、顔を見つめた。

 ららは、少し顔を傾けながら、ぼくの顔を覗きこんだ。。

 らら「ん?」
 勇「あんまりかわいいんでびっくりした。」
 らら「ホント!?うれしー  勇も写真よりかっこいいよ。」
 勇「なはは。」

 らら「じゃぁ、行く?」
 勇「そうだね。行こうか!」

 再び、駅の人混みの中に溶け込むぼくたち。
 いつしか、自然と手を繋ぎあっていた。


<20>

 電車の中は、休日と言う事もあるのだろう。
 結構、混み合っていた。
 ぼくたちは、寄り添うように、ドアの近くに立っている。
 時々、目が合うと、にっこり笑い合う。
 そして、目的の駅に到着するのを、ずっと待っていた。

 しばらくして、駅に到着。
 ここから、また別の路線(ゆりかもめ)に乗り換えるのだそうだ。

 外の景色は、工場地のような風景が広がったりしていく。
 ビルの森も向こうの方に見える。

 そして、お台場の中をゆっくりと通り過ぎると、パレットタウンの前に着いた。
 先ほど見えたフジテレビが、遠くの方に見えている。
 その頃には、ぼくは昨日、今日の事をららに話していた。

 ららも、いろいろな事を話し始めていた。
 きっと、ぼくと同じように、ららも待ち遠しかったんだろうな。

 でも、どこか恥ずかしくて、照れくさくて、ドキドキしていた。
 大好きなららに会えたから・・・

 ぼくたちは、駅を降りると、そのままパレットタウンへと向って行った。


<21>

 時間はすでに、昼になろうとしていた。
 そろそろお腹も空いてきた頃だ。

 取りあえず、パレットタウンの中で食事を済ませる。

 建物の中には、いろいろな店があって、見るのに飽きない。
 ふたりは、ウィンドショッピングを楽しみながら、いろいろと見て周った。

 ふたりを繋ぐ手。どこから見ても恋人同士。
 鏡に映る自分たちの姿に、少しはにかんでいるらら

 勇「ねぇ。 観覧車に乗ろうか!」
 らら「うん。いいねぇ 乗ろう、乗ろう!!」

 大観覧車の前には、ずらりと行列が出来ていた。
 でも、ぼくたちは景色を楽しみ、会話を楽しんでいた。
 なので、あまり待ったと言う感覚はなかったが、時間は確実に過ぎていた。

 勇「はぁー やっと乗れたね。」
 らら「うん。結構、いっぱい並んでた。」

 ぼくたちを乗せた観覧車は、少しづつ上がって行く。

 らら「ねぇ あっちみて、あそこがねぇ・・・」
 ららは、いろいろと説明をしてくれる。
 いつしか、ふたりは同じ席に座っていた。