『死』と『生』・・・  の巻

今回は、まじめに行きますよ。
でも、引かないでね・・・・
  

 日、海外赴任していた、会社の人が亡くなられた。
海外赴任して、5年が過ぎ、来月には帰国の予定だった・・・・
その人も、その家族の人も、同じ会社の為、知っている。
四十数歳と言う、まだまだ若く、今からが働き時と言う年齢だった。

数ヶ月前にも、よく知っている人が亡くなられたが、やはり非常に寂しい。
今回は、元気だっただけに、周りへの衝撃も大きかった。
彼の子供も知っている。
何て声をかけていいのか・・・・
どんな風に言えばいいのか・・・・
その言葉すらも、浮かばない。

帰ってくると信じて疑わなかっただろう。
しかし、彼は二度と動かない。
痛切な思いが私を突き刺す。
涙が込み上げ、目頭が熱くなってくる。
それを押し堪え、ただ、机に向かう・・・・・

人はいつか死に、家族と別れ、すっといなくなる。
もし、私が死んだ時、誰が涙を流すだろうか?
ずっと悲しむ人はいるのだろうか?

もし、私の父や母が、突然、何の前触れもなくいなくなったら・・・
きっと、何もしてあげれなかった事を後悔するだろう。
何も話せないままいなくなるのは、とても切ないのだ。
やりきれない思いがそこに留まるだろう。

彼は日本を遠く離れた異国の地でどんな想いだっただろう。
娘の花嫁姿も見たかったかも知れない。
再び、迎える日本での平凡な日々を夢見ていたのかも知れない。
ただ、今となっては、静かな時間が過ぎるだけだ。

遠く異国の地で去って行った故人のご冥福を祈ります。

<娘さん&ご家族へ>
たぶん、この文章を見る事はないでしょう。
でも、不幸にも、どこかで同じような運命を背負った人の為にも書きます。


泣きたい時には泣けばいい。それが素直な心なのだから。
 やがて、その涙は天に昇り、雨となり、また大地に降り注ぐ。
 そして、木々と、草花を咲かせてくれるだろう。

 でも、見送る時は、少しの笑顔でいい、その笑顔で見送ってあげて欲しい。
 それが、親孝行だと思うから。
 あなたの泣き顔を見たいんじゃない。笑顔を見たいのだ。
 きっと、彼もそれを望んでいるだろう。
 私が、そうであるように・・・・
 泣いた後は、笑顔であるように・・・・・

 泣きたい時には、泣けばいい。
 その後、笑顔で出るならば、それでいいと思う。
 それが素直な心なのだから・・・・

        



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