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毎度お世話になります、サントリーケーキマジック。

 関係ないけどさ、『たまご酒』って、なんか憧れの飲み物であった。
 漫画に出てきてたんだ。たしか『あさりちゃん』だったかな、風邪をひいたときにあったまるための飲み物、としてのたまご酒。『あさりちゃん』以外でも見たかもしれん。このへんは記憶が曖昧なんだけど、なんか、特別なあったかい飲み物って言われたら、憧れん?
 しかし、大人になり、たまご酒が、溶いた卵と燗酒を混ぜたものと聞いて、興味が失せた。わし、燗酒、苦手やねん。あと、溶いた卵と燗酒って、ぜったい生臭い。ないわー。

 と、思って更にしばらく後。
 一時期、カクテルに興味を持った時期がありまして、夫から誕生日プレゼントにカクテルのレシピ本を貰いました。


 『スタンダードからオリジナルまで カクテル400』(中村健二/主婦の友社)

 そこで存在を知りました、『ホット・ブランデー・エッグ・ノッグ』。

 泡立てた卵と、砂糖と、牛乳と、ブランデーとジン。説明文には「西洋風卵酒」と。

 あらやだおいしそう。

 卵と牛乳と洋酒、これで途端におしゃれスイーツ枠になったやないの。

 というわけで、ムーミンたちが飲んだものも、燗酒じゃない、ブランデーのはずだ。
 ここは西洋風卵酒で行かせてもらいましょう。

 さて、とはいえ、こちらもレシピが乱暴で。
 「タンブラーに卵と砂糖を入れ、よく泡立てたのち、ブランデー、ジン、温めた牛乳をいれる」とな。
 タンブラーの中で、どうやって泡立てるねん。

 というわけで、ネットのお世話になる。
 当たり前やけど、レシピも作り方も千差万別で。ブランデーだけだったり、バニラシュガーだったり、そもそもアルコール入ってなかったり。なんやのん。

 なにはともあれ、作りやすそうな材料とレシピでやっていきます。

【材料】

卵 1個
砂糖 小さじ2
ブランデー 30ml
牛乳 150ml

 地味に入手に手間取ったのが、ブランデー。
 だって大きなボトルひと瓶買ったら、絶対持て余すもん。
 ミニチュアボトルとか無いかなー、って探してて。店2〜3件回ったけど見つからなくて。
 いちばん現実的な妥協点として、製菓用ブランデーにご登場いただいた。
 その昔、ホットバタードラムを試したくも手持ちに材料がなくて、製菓用ラムとマーガリンで作ったのを思い出した。詳しくはティラミスのページで。

【作り方】

@ 卵黄と卵白を分けて、それぞれ泡立てる

 昔のダイソーで買って夫の誕生日プレゼントにした、カプチーノミキサーで混ぜようかと思ったが、動かなくなった。
 いや、買った当初から電池同じの使いっぱなしだったからさ。
 と思って電池入れ替えようとしたら、蓋閉まらなくなってそのまま使い物にならなくなった。

コンセントで繋がっているハンドミキサーにご登場いただく。
A 卵黄・卵白・砂糖をあわせて混ぜまとめる
B グラスにブランデー、卵、温めた牛乳を入れてひと混ぜして出来上がり

あれな、カクテルに使うような鼓みたいな計量カップ無いんで、普段醤油とか計ってる計量スプーン。

 そんなこんなで、完成しました―――!

 

 2024年クリスマスは、ムーミンの大好きなこけももパイとたまご酒です。
 では、早速いただきまーす。

 あー、なんかうまいこと膨らみました。
 メレンゲ作らなくても、ほどほどの撹拌でも、重曹でどうにかなるんや。
 そしてたっぷりのスパイスの香り。
 言うてええか。

 このスパイスがなかったら、すんごいおいしいケーキだわ。

 いやもう、慣れとか好みとか言われたらそれまでなんだけど、すんげえスパイス臭い。
 息子さんには「やきそばソースの匂い」て言われた。
 焼いてる間もずっと、カレーみたいな匂いしてた。

 カルダモンなのかクローブなのかシナモンなのか、どの匂いか知らんが、とにかく慣れん。
 変わった風味のケーキ、であって、また作りたいかと言われたら、それはNOだ。
 どうすっかなあ、あの残ったスパイス。

 ベリー類は、まあ、加熱されたベリーになった。スパイスの香りに負けて、味なんか分かりゃしねえ。

 一応フォローするが、「冷暗所で2〜3日置くと、ぐっと美味しくなる」の説明通り、確かに一晩置いたやつは、匂いが落ち着いて美味しくなった。匂いが落ち着いたのか、わしの鼻が慣れたのかはしらんが。

 そしてたまご酒。

 このブランデーがなかったら、すんごい以下略

 いや申し訳ない、ブランデー苦手で。
 とはいえ、カスタードなドリンクで、これうまい。ブランデー入れずに、普通のミルクセーキとするレシピもあるので、子らに飲ませたらウケると思う。
 ところで、海外の人らは生卵に抵抗があるらしいが、エッグノッグって飲まれてんやろか。

 はい、以上で今回の企画は終了です。
 成功なのか? 今回は珍しく成功回なのか?
 あとはおいしいカレーパーティでも開いてスパイスを処理したら、パーフェクトだな。

 今更だけど、今回のタイトル『ムーミン谷の十月』は、もちろん『ムーミン谷の十一月』のオマージュ。

 ではまた来年、新たなすっとんきょうをオタノシミニー!!

 
   

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