ネコの歩く虹の巻(その6 ちゃぼのレース) 

大 佐「がんばってこい!!」
ちゃぼ「うぃー」

何とか吹っ切ったのだろうか。
招集場へと歩いていく、ちゃぼの後ろ姿を見て、ふと思った。

大佐「あっ タオル忘れた!!」

再び、駐車場に行き、忘れ物のタオルを取ってくる。

とぼとぼと、歩いて帰ってきた時には、ちゃぼのクラスは、すでにスタートしていた。

あうち(>_<)

急いで、カメラを持つと、応援に出掛ける。

大佐「がんばれーー 行け!!」
応援の声が聞こえたのか、少し手を上げるちゃぼ隊員。

あとは、ぬかるんだ山道を2周走り抜け、帰って来るだけだ。
ちなみに、ちゃぼ隊員のクラスは、ロングコース。
私の走ったコースより、ずっと長いコースを走らなければならない。

スタートに成功したのか、順位は真ん中辺りだろうか。
順調に進んでいるようだ。

チームの応援にも熱が入ってくる。
「行けぇーー」「がんばれーーーー」とか。

走っている側からすれば、とても有り難い事なのだ。
応援してくれてるって事で、少しは元気になる。
でも、もう、これ以上はがんばれない。
もう、すでに頑張っているんだから。

順調に、周回を重ねる。徐々に順位は落ちては来てるが、
練習してないのだから、大健闘である。

最終ラップも、最後の登り坂を残すのみ。
そこへ、だっく館長の登場である。

館長「おぉーっす。」
大佐「おっさん。来るのが遅いんじゃー」
館長「おー すまんすまん。」

大佐「ちゃぼが、走ってる。後は、登ってくるだけの所に来てるよ。」
館長「少しくらいは、応援しないとな。」

そこへ、ちゃぼ隊員の姿が見えてきた。
館長「がんばれーーー」
大佐「ラストやーーー」


横目でちらちらとこちらを見てはいるが、まったくラストスパートを掛けない。
それほどまでに、体力を消耗していると言う事なのだろう。

登り坂を蛇行しながらも、這い上がってくるちゃぼ。
その横を、応援する館長と私。
文章で書くと、ドラマのようだが、はっきり言って、

全然絵的ではない。

絵的でない様 →

そして、ゴール!!

ゴールと同時に座り込む、ちゃぼ。近寄る館長&大佐

ちゃぼ「これ以上、走れるかー」

まっ そりゃそうだな。