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糖度計の目盛り

糖度計(1)

目の前に糖度計がある。アタゴのN−50E。手持ち屈折計で50%まで測定できる優れものだ。

これまで、糖度は旋光で測定すると考えていた。(旋光は、糖等の性質で濃度に比例する)

 屈折率は、溶液の密度に関係するので、糖度のみならず他の溶質(食塩その他)にも影響を受けるはず・・・?
でもよく考えてみれば、果物には糖以外はほとんど溶けていないからかまわないか。(取説にも、目盛り調整に飽和食塩水を使用するとある)

糖度計 くさび形の部分


使い方は非常に簡単。くさび形の部分(プリズムがある)に、サンプル液を1〜2滴垂らし、ふたをして覗くだけ。シャープな境界面が現れるので、簡単に目盛りが読め、糖度測定ができる。(正確に測定する場合は温度補正が必要)

問題は、その原理だ。
たいていの器具は現物さえ見れば、ある程度原理がわかるが、この糖度計は全く見当がつかない。
くさび形の部分、その中のプリズムに秘密があるとにらむが・・?
すりガラス状のふたも怪しい。
プリズムなのに、どうして色収差がない(虹ができない)のか・・・?
ブルースター角(ガラス 57°)は関係ないのか・・・?

疑問は尽きない。

おまけ:屈折型糖度計で清涼飲料水等の糖度を測定するケース(今回のもその目的で購入した物を借りた)があるが、スポーツ飲料水には糖分以外に塩分等が含まれているので、その濃度を差し引く必要がある。

(2003/5/17、TAKA)

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