紫陽花(1)

七変化

 庭の紫陽花(アジサイ)が満開だ。赤、青、菫と微妙に色が異なり趣がある。さらにその色が変化するというから怪しい。
紫陽花  20年近く前、I藤先生から紫陽花の花の色について伺ったことがある。

「紫陽花は、咲き始めの頃と終わり頃では色が変化する。梅雨の初め頃はpHが高く、終わり頃はpHが中性に近づく。 紫陽花の色素アントシアンがpHの影響を受けるからだ。またアントシアンは、金属イオンの影響も受けるはずなのでその辺りを調べるとおもしろい・・・・・。」

 当時のTAKAは、花には全く興味がなかったので、つい聞き流してしまった。(I藤先生ごめんなさい)

 早速検索エンジンGoogleで調べた。
「紫陽花 色 pH」で2640ヒット。酸性で青、中性からアルカリ性で赤くなるとある。
「紫陽花 アントシアン」では70ヒット。アントシアンは、酸性で赤、アルカリ性では青とある???
どちらが本当であろうか??

 よく調べてみると、どちらも本当のようである。
確かにアントシアンは酸性では赤くなる。梅干しが赤くなるのはクエン酸の働きである。
ところが実際の紫陽花の色は、土壌が弱酸性で青、中性から弱アルカリ性で赤くなるのだ。

 生きた紫陽花の花(実際はがく)の中は、試験管実験ほどpH変化はあるはずがない(ほぼ中性であろう)。
鍵となるのが金属イオンだ。酸性の土壌ではアルミニウム等の金属イオンが溶出しやすく、アルミニウムイオンがアントシアンと錯体を形成すると、青色の発色がある。
どうもこの辺りが真相のようだが、まだまだ諸説があるようだ。
(原因の金属はアルミニウムが有力であるが、マグネシウム、鉄の説もある)
来年、研究してみたい。

(2005/6/5、TAKA)

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