科学の色


テルミット反応

 小さい頃、なぞなぞで「上は大水、下は大火事な〜に?」ってのがあった。答は、風呂(五右衛門風呂)であるが、今ではちょっと無理か・・・。
それでは、「上は大火事、下は大水」のテルミット反応を紹介しよう。

 テルミット反応は、高校化学の酸化・還元でよく行われる反応である。 従来は危険を伴うので植木鉢等を使用し屋外で行うことが多い(と思う)。
今回紹介するのは、水の入ったビーカーの上で行い、途中で落下し水中でも反応が見られるという優れものだ。(K保先生から教えてもらった。K保先生は、ウェブで知ったらしい。)

テルミット反応 ■準備
酸化鉄(V)、粉末アルミニウム、塩素酸カリウム、マグネシウムリボン(磨いておく)
ビーカー(500ml)、三脚、三脚架、濾紙、チャッカマン、新聞紙

■実験
広げた新聞紙上に、水を入れたビーカー(底に濾紙)、三脚、三脚架をセットする。
よく乾燥させた酸化鉄(V)と粉末アルミニウム(質量比で2〜3:1)をよく混ぜる。
濾紙を円錐にし、水で少し湿らせ、三脚架にセット、混合物を入れる。
先を曲げた(着火しやすい)マグネシウムリボンを混合物に差し、そのまわりに小さじ1杯の塩素酸カリウムをまく。
チャッカマンで着火。1m以上離れて観察。

■見所
1m近い眩い火炎と周辺に火花が見られる。しばらくすると、火球はビーカーの水中に落下。水中でも反応は続く。(酸化鉄(V)が酸素を供給している)
反応後、ビーカーの底からパチンコ玉程度の鉄球が得られる。

■おまけ
テルミット反応は、電気溶接ができない地域ではレールの溶接等で使用されている。 大きい写真(400×300)

(2005/5/29、TAKA)

テルミット反応(1)|(2)撮影に苦戦(3)撮影に成功!(4)不死鳥!現る?(5)なんと現役!
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