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白い花、白い色素

透ける白菜

 学生時代信州で過ごした。スキー場に近く、楽しい生活だったが、冬の寒さは美しいほど厳しかった。

 寮のの部屋では、朝起きると窓に吐く息が美しく結晶化していた。銭湯から帰ると、タオルどころか髪まで凍っていた。 シャンプーも凍ったが、湯船につけると溶け、使用できた・・・。

 寒さの自慢(?)に、凍った白菜がある。部屋の外の廊下に白菜を置いておくと、白い部分がなんと凍って透けるのだ。 ユキヤナギ


白い色素

 M木高校(TAKAの勤務校)のHPで「校庭の花100」を発表しているが、30%以上が白い花だ。 赤・青系統の色素アントシアンや黄系統の色素フラボノイドはよく知られているが、白い色素は聞いたことがない。

 白い花はなぜ白いのだろうか?ビールを飲みながらふと思いついたのが、ビールの泡と同じ原理ではないかということ。 そうだ!白は光の散乱現象で生じる。雪や雲、綿菓子の白いのも白色光の散乱。

 白い花は、色素をほとんど持っていない(当然葉緑体も)ので細胞はほとんど透明であろう。 細胞の並びが海綿状組織のように乱れていて細胞間に空気が入っているため、光の散乱が生じると考えれば、つじつまが合う。


空気説の確認

 クチナシの花びらを水中に沈めてみた。表面に空気が付いていない状態でもぽっかり浮かんだ。 明らかに、水より軽い。花びらの中に空気が入っている可能性が大きい。

 クチナシの白い花びらを爪でつぶしてみると、ほんの少し茶色くはなったが、透けて見える。 細胞内の液体がしみ出し、細胞間を満たしたためと考えられる。

 透明な花びらを見て、上記の透ける白菜を思い出した。白菜の付け根が白いのは、花が白いのと同じであろう。ということは大根やカブが白いのも・・・?

(2010/7/18、TAKA)

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