金環日食(2)

金星は右下?!

 6月6日は、21世紀2回目にして最後のチャンスの「金星、太陽面通過」だ。 ほとんど観測できないであろうと思われる現象だが、金環日食直後と言うことでマスコミが大きく取りあげている。

 朝、7時半過ぎのニュースで金星が太陽の左下から突入との放送があった。 撮影が困難と予想されるので、気にもとめず放っていたが、11時過ぎ尊敬しているT條先生から「見たか?」のTELがあり、重い腰を上げたのが、12時(オーバーインフ?!事件参照)。 金星は太陽の右上にあり、まもなく太陽から抜けそうだった。

 13時過ぎ、部員のK原君が「金星を見たいので、観察プレートを貸してくれ」とやってきた。5分後、息を切らして「見えた!右下に!」

 「右上だろ。ちょっと前右上だったぞ?!」

金星の太陽面通過 金星、右上から右下に
金星の太陽面通過 金星、右上から右下に


 金星の太陽面通過は、上左のイラストの通りである。7時10分53秒に右上の第1接触から始まり、およそ6時間かけて横切った。 当然、地球から見える様子だが、上が天の北極方向(三角の上)になっている。ところが、私たちが見ている太陽の上は天頂である。

 上右イラストのように、天の北極方向(三角の上)は、太陽の移動に伴い右回りに回転している。 その結果、金星の太陽通過(黒い点が金星)は左下から突入、右上に移動するが、12時過ぎに大きく回転し、13時過ぎにはナント右下にあるという奇妙な動きとなった。

(2012/6/24、TAKA)


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