第20回放哉ジュニア賞

応募一覧
一年 二年 三年 四年 五年 六年 特別賞 優秀賞 入賞 佳作
土庄町立
土庄小学校
67 81 70 83 89 79 469人 8人 8人 22人 38人
102 149 137 166 168 155 877句
土庄町立
豊島小学校
22人 1人 4人 5人
37句
小豆島町立
安田小学校
19 18 32 69人 2人 4人 6人
19 29 32 80句
鳥取市立
修立小学校
37 33 46 33 51 35 235人 1人 5人 10人 21人 37人
72 66 92 66 102 70 468句
土庄町立
土庄中学校
5人 1人 1人 1人 2人 5人
10句
土庄町立
豊島中学校
5人 1人 1人 1人 3人
10 22句
合計 2人 18人 20人 54人 94人
※修立小学校は、放哉さんの出身校「立志小学枚」の後身枚です。

第20回記念特別賞「放哉」南郷庵友の会会長賞・小豆島尾崎放哉記念館館長賞
      賞状と副賞 (図書か−ド3,000円分)と記念品
優秀賞・・賞状と副賞 (図書カード 3,000円分)
入 賞・・ 賞状と副賞 (図書カード 2,000円分)
佳 作・・ 副賞 (図書カード1,000円分)
受賞一覧
第二十回記念特別賞
【「放哉」南郷庵友の会会長賞】

友と私 マスク二枚の 距離達し
                     土庄中学校三年 中島 佑唯

切ない世の中の真っただ中にいますよね。あなたと僕も同じです。せめて長電話で近況を交換します。あの飛沫の拡散ぶりを目の当たりにすると逃げ場は無いと感じます。マスク二枚の距離をとてつもなく長いものに感じます。
第二十回記念特別賞
【小豆島尾崎放哉記念館館長賞】

こたつに食べられた
              修立小学校六年 木原 あかリ

この句を詠んだ時にその情景が頭の中で驚くほど繊細にイメージされました。 寒さに凍えながらこたつに潜り込んでいる自分を観ることができ、家康の中でどのように過ごしているかを思い浮かべました。「食べられた」とはすばらしい表現であると感じました。
優秀賞 (賞状と副賞)
受賞句 所属 氏名
しーんとするのがいいです 土庄小学校三年 今井 和人
教室の中?講堂の中?それとも君の勉強部屋?ひょっとして山のてっぺん? 校長先生やお父さんのお話に感動したり、怖かったり、夢中で本を読んでいてふと気が付くと真夜中だったり、四方八方大パノラマが目の前に現れたり、君は夢想家かもしれないね。
やくしあんのイチョウがまっさきにへんしんしました 土庄小学校三年 宮地 悠斗
薬師庵の小さな屋根に覆いかぶさるような大きな銀杏が見えています。まわりの    木はこれから赤くなる?もう銀杏の下には黄色い絨毯が敷かれているかな? 石段に座って独りぼっちでも、友達とでも、素敵な舞台のようですね。
たんぽぽさいた フェリーがでた 土庄小学校三年 佐々木 完
港の見える丘って小豆島にもたくさんあるよね、それとも港に見送りかな?船は出てゆく煙は残るって歌あったけど、たんぽぽに見送られたんだね。 君が船中だったらちょっと淋しいシーンだね?エ、これから親行?なら、嬉しさいっぱいだよね。たんぽぽって種を遠くにとばすじゃない、君もそのたんぽぽになったんだ。
とび箱とべた 空飛んだ 土庄小学校四年 吉岡 博一
おじさんはとび箱飛べずじまいだったよ。何回やってもお腹と衝突して。君が空飛んだ気分、ものすごくよくわかる。 トーン、ポーンと足と手をつく音って気持ちいいね。話変わるけど、蛙飛び込む水の音って聞いたことある?ポチヤーンっていうよ、君が飛び込むとどんな音がするかな。
がんばりは 必ず見られる 母の目で 土庄小学校五年 日下 まお
今、なんて言うのかな?昔は通信簿って音って、親に見せるのが怖かったものです。優良可だったりABCDだったり12345だったりの一文字で、鼻が高くなったり首が縮んだりしました。君は自信に満ちているようでうらやましい。それにしても母の目って厳Lいですね。
太陽と ともに帰った 友達さ 土庄小学校五年 佐倉 湧翔
さっきまで走り回っていた運動場、汗まみれの友の後ろ姿が夕陽の中に消える。頼もしい友達のようだね。野球?サッカー?それとも部屋でゲーム?明日もまた一緒にがんばりたまえ。陽はまた昇る。
色々な 葉が舞っている 秋の風 土庄小学校五年 川西 紘未
晩秋の寒露渓に登ります。登山道いっぱいに猿が出てきています。停車して待ちます。フロントガラス越しに落ち葉が散乱します。紅葉、黄葉、緑葉の乱舞に猿たちも木立に退散します。古寺の境内を一陣の風が渡ると、石畳を銀杏の黄葉が埋めます。大屋根からの吹きおろしがもう冷たく感じられます。
冬は 外が 冷蔵庫  土庄小学校六年 佐伯 海來
でもアイスは溶けるぞ。でも体は冷えて凍りそうだ。でも世界はコロナで冷え切っている。でも南極の氷は溶けている。でも北極海は広がっている。でも春は待ち遠しいね。
午後八時 母と眺めた 冬の星  豊島小学校五年生 上口 心太郎
食後の団欒のあとかな?テレビを見てた?もうお母さんの背を越えているかもしれないね。ほのぼのした景色が浮かび上がってきます。星座の話?友達のこと?それとも無言?満天の星は言葉を奪うからね。午後八時が散文を詩に替えているように感じます。
平成が愛しい。  安田小学校四年 向山 幸祐
八十四歳の僕は昭和が愛しい。五十三年付き合ったから、マ、当然だけど。平成を八年生きて愛(いと)しく感じるのは何故だろう?令和の今、コロナで大変なので平穏だった平成が良かったと感じるのかな?地球温暖化で大きな自然災害が多発して、地球に危機が迫っているように実感できる最近からすると、過ぎ去った平成が穏やか(決してそんなことはなかったが)に回想されるのだろうか?思い出は美しい。非常にインパクトのある九音です。
夜の砂浜 海面に写る 冬の満月 安田小学校六年 坂口 慶多
誰もいない砂浜、寄せる波も無言だ。対岸の山並みが長い塀のようだ。研ぎ澄まされた月は中天に開いた丸窓。そこから射し込むのは宇宙の光線か、海の月は空の月の地球への使者かもしれない。海底の海鼠(なまこ)が目覚める。
ふゆは なぜあさなのに よなかなの  修立小学校一年 小林 芽吹
びっくりしました。早起きですね。お母さんに起こされたの?寒いですか。もうベッドから出てる?なら、外に出てみたら、空が明るくなってゆくのがきれいだよ。え、夜中に戻リたい、なら起きたら夕ご飯だよ。
ベットがわたしの家  修立小学校三年 山内 瑞薬
寝心地のいいべッドなのかな?いや、快適な寝室のことかな?教室や運動場で一生懸命頑張って、家に帰るともうくたくたになってベッドに倒れ込む?そしていい夢見る…ならいいけど、ロもききたくない、一人になりたくてベッドにもぐり込むのならお母さんが心配するよ。寝転んで本読んだり、天井見ながら空想したり、独りぼっちが好きならお母さんがおやつを運んでくれるかもね。
なつかしいはちょっと悲しい  修立小学校四年 島田 智咲
思い出は甘酸っぱくて、ちょっと遠くて、ちょっと昔で、ちょっと美しいから悲しいのかもしれません。「蛍の光」も「仰げば尊し」も涙が出そうになります。友ができて、親しくなり、やがてそれぞれの道に別れてゆくのは悲しいけれど、懐かしい思い出となってよみがえります。合うのは別れのはじめというのは人生そのもので哀しいものですね。
しょう油差しを倒すまでは幸せだった  修立小学校五年 澤 光希
些細なことで人生が変わる場面ですか、劇的な変化の前兆ですか?白いテーブルクロスにみるみる茶色いシミが広がってゆくシーンは日常茶飯のことですが、その白々しい日常をぶち壊したい願望がうかがえますよ。波乱万丈、疾風怒濤への期待、いいですね。ガンダムと立ち上がれ!
心の気球 ぼくが生まれ前に いってしまったじいちゃん   修立小学校六年 松下 遼慎
おじいちゃんの写真はいっはい見たでしょう。おじいちゃんも君を抱っこしたかったでしょうね。気球の籠に一緒に乗って地球一周する旅に行ってらっしゃい。きっと夢で実現できるから。八十日で一周できるからね。いっぱい甘えるんだよ。
自粛中 机の上は 課題密  土庄中学校三年 中島 佑唯
今、一月下旬、日本中コロナ禍で危機的事態に直面している。今朝、アメリカ大統領が替わったし、ワクチン接種も世界でスタートした。ほんと、地球の机上には課確が満載です。これが読まれる四月七日は、まだ厳しい自粛が続いているのか?日本でも接種が順調にすすんでいるのか?ワクチンが奏効して、沈静化の兆しがほの見えてきているのか?みなさんが果たして西光寺にいるのか?濃密な霧の中でこれを書いています。
せみとさけぶ夏  豊島中学校一年 兒島 優里
鮮烈な八音です。僕の耳に今夏からは、蝉は鳴いたり歌ったりではなく叫んでいるんだと認識させるでしょう。長い地中から這い出した歓喜を「第九」のように高らかに宣言しているのでしょう。人間は「第九」を年末に歌いますが、彼らは真夏に歌う。合唱の威カは人間どもの怠惰を打ち砕き、べッドから立ち上がらせます。君も砂浜を疾走して海面に突っ込むでしょう。「ラ・マルセイエーズ」も聞こえてきます。

         
入賞( (賞状と副賞)
受賞句 氏名
のんびりののかは マイペース 土庄小学校三年 田中乃々香
人生は 百年もの たのしもう 土庄小学校五年 大石蒼一
六時に目覚める 七時に起きる 土庄小学校六年 松本朔希
テレビ見て 冬はやっぱり 恋したい 土庄小学校六年 池本侑生
夏の日に 母の声聞き 反抗期 土庄小学校六年 伊藤優依羽
授業ができん 四時間目 土庄小学校六年 山下時禎
紅葉で 山の顔が 笑顔になっているみたい土庄小学校六年 竹内芳成
白い息を出しながら 真冬の道を登校です 土庄小学校六年 中上なみ
おにがきたら まめをやる 修立小学校一年 谷口結都
けっしょうが 雪の中に かくれてる 修立小学校二年 山内環奈
ねむくないけど なぜかすぐねれる 修立小学校三年 田中悠省
トマトが口の中でばくはつした 修立小学校三年 山本武徳
コロナが続いてわめく兄 修立小学校四年 小倉秀斗
くもったまどわたしの自由帳 修立小学校四年 増岡彩心
せきをしたらマスク 修立小学校五年 藤元七翔
ものより値段 修立小学校六年 石橋拓実
日が差す山の美しき 修立小学校六年 尾崎未果
なんでなんで頭の中の引き出しのかぎください 修立小学校六年 清水玲
限りない思い出だけが 時間を埋めつくす 土庄中学校三年 角石 開
もらった有給休暇 困った優柔不断 豊島中学校一年 兒島静香

佳作  (副賞のみ)
受賞句 氏名
あめのひぽとぽと 土庄小学校一年 白句 桔平
たったったったっ きろくそう 土庄小学校一年 田宮 晴樹
ふとんほしからくるりんぱ まえまわりの かんせい 土庄小学校一年 久川 智史
えんそくでびっくり くりとトトロを見つけたよ 土庄小学校一年 三村 怜愛
はいく作りむずかしい とにかくとにかく考える 土庄小学校二年 松井 小夏
三兄弟一番そんは まん中だ 土庄小学校二年 天満 瑞希
どうして 人には はねが ない 土庄小学校二年 浅尾 賛
もちはもっちもち 土庄小学校三年 白句 唯愛
うつくしい あきがつづくよ あかいみち 土庄小学校三年 朝倉 龍宝
ピアノがまるついたぞ 土庄小学校三年 M田 陽咲
休日ぐらい だらだらと 土庄小学校四年 山上 ゆうり
つらくとも くじけずがんばる 大人たち 土庄小学校四年 白句 藍丸
おふろのおゆが 大きなゼリーだったらいいのにな 土庄小学校四年 千葉 莱里奈
どこまで読んだか分からない本 土庄小学校四年 木場 穂奈美
先生は さむいだじゃれの 名人だ 土庄小学校五年 藤戸 万叶
秋の外 もどってきたよ 風の音 土庄小学校五年 能澤 咲希
すすきと猫と 月見だんご 土庄小学校六年 三木 琴羽
ぼくは春夏秋冬 反抗期 土庄小学校六年 三枝 正恭
夏の季節 蚊がぼくを まっている 土庄小学校六年 中村 太紀
誕生日は大事な記念日る 土庄小学校六年 山本 沙紀
バカとつるんでも バカと同じ行動するな 姉の名言 土庄小学校六年 木場 芽唯
こたつは中毒性のある家具なんだ 土庄小学校六年 牧浦 嘉一
たかまつへ かぞくみんなで マーケット 豊島小学校二年 神谷 友唯
いらっしゃい つめたい風が来ましたよ 豊島小学校五年 矢麥 糸
ぬるい冬 さむいダジャレを 言い放つ 豊島小学校六年 岡野 桜倭
こたつから 兄がでてきた 豊島小学校六年 高橋 南美
夏の夜 海に月の道 美しい 安田小学校三年 山下 利晏
宿題もやしたい 安田小学校四年 森 咲心
冬の日は 家族でぬくぬく こたつむりう 安田小学校六年 白埼 友梨
冬の朝 早く起きて 月を見る 安田小学校六年 久保 葵
カマキリがバッタをまちのぞんでいる 修立小学校一年 正岡 輝)
ひまな時 あそびが考えられないのは どうしてだ 修立小学校二年 北山 龍磨
ねこはさむがり いぬはあつがり 修立小学校二生 沓野 綾子
心がおこって プンプン顔が 赤くなる 修立小学校二生 山本 煌貴
風ははやい どこだろう 修立小学校二生 西山 咲蘭
冬 大人はねこ 子どもは犬 修立小学校三生 市場 葵衣
お父さん お酒にまけちゃだめだ ふんばれ 修立小学校三年 影井 慧
次の日 雪だるま とけた 修立小学校三年 坂田 耀
朝はねたい 夜はねたくない 修立小学校三年 楠城 怜生
いつも楽しそうだけど 本当は悲しい 修立小学校三年 綾木 春斗
サンタはいるといううわさはあるが本当は父母であった 修立小学校四年 尾崎 慶斗
悲しいときはねる 修立小学校四年 林  藍琉
コーヒーをのみたいそれは大人っぽいからだ 修立小学校四年 由井 海暁
小さな雀に大きな恋をした 修立小学校五年 下田 侑里
わたしにしか わからない 修立小学校五年 川端 結
ごはんは一人でも おいしい 修立小学校五年 薮田 夏輝
地味にきん張する日直 修立小学校六年 谷口 絢香
去年のズボンが七分丈 修立小学校六年 西山 佳曖
守りたいものがあれば強くなれる 修立小学校六年 大野 鈴
ゴキブリだけでさわぐ家 修立小学校六年 浦水 藍
母は姉をしかる 修立小学校六年 松本 つき
夏休み 自由はほぼ無い 家軟禁 土庄中学校三年 村上 太一
滲んだ絵の具のごとく 海にうつる夕日 土庄中学校三年 山本 瑛翔
ガラスごしの鳥夕日に向かって大空に消える 豊島中学校一年 秋井 息吹
【総評】選者・「放哉」南郷庵友の会 三枝断水
格言集を読んでいるようでした。見事に核心を衝いています。潔い断定が響きました。 言葉のリズムが心地いいです。四年生から急に大人びてきます。切り取る景色が鮮やかで す。大人への目線が鋭いです。家族への観察も行き届いています。短律では放哉さんもた じたじでしよう。咳をしても一人、咳をしたらマスク!選者が洗練されてきます。 ありがとう、来年が楽しみです。がんばって!
  第二十回記念特別賞・優秀賞受賞作品展

受賞作品二十点の自筆短冊を展示します。ぜひご覧ください。
西光寺客殿       四月七日(水)
中央図書館エントランス 四月八日(木)〜四月二十五日(日)
小豆島尾崎放哉記念館  四月二十七日(火)〜五月六日(木)
中央公民館一階ロビー  五月八日(土)〜五月二十八 (金)
※都合により、変更する場合があります。
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