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- 第十四回放哉賞
- 第14回放哉賞の受賞作品が決定しました。すでに入選者には書面でもってお知らせしておりますが、改めて当ページでも発表します。 平成24年3月
東北・北海道 |
関東 |
北陸・中部 |
関西 |
中国 |
四国 |
九州 |
合 計 |
18名 |
50名 |
32名 |
25名 |
21名 |
16名 |
28名 |
190名 |
39句 |
111句 |
64句 |
55句 |
48句 |
28句 |
58句 |
396句 |
- 放哉大賞 神奈川県 野谷 真治様
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言葉の花束そろえる陽だまり
- 作品評 和久田登生(自由律俳誌「層雲」代表)
- 「言葉の花束そろえる」と、とにかくよろこびの極み、人の気持ちがひとつになっています。「陽だまり」ですからそれほど広くない場所でのことです。「陽だまり」から「言葉の・・・」と循環するリズム。何度も読んで情景が現れます。
- 入賞作品
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手をふられ島の風を離れる |
浜松市 |
木俣 史郎 |
秘めるものは秘めて蟷螂うごかぬ |
小平市 |
本山 麓草 |
回転ドア誰かが秋を連れてくる |
秋田氏 |
小林万年青 |
壊れた海へ月が膝を正している |
東京都 |
荒木 勉 |
恙なく暮れたさびしさに居る |
仙台市 |
平山 礼子 |
冬至がここまで入って来て日向ぼっこ |
安中市 |
荻原遥山風 |
朝の空気に生命の声が孵化する |
大分市 |
荒金奈留 |
蝶々が風に春を縫いつけている |
東京都 |
大久保さく子 |
さくらさくら鐘ついて息ととのえる |
山口氏 |
清水八重子 |
おたがいに丈夫が取柄パンが焼ける |
浜松市 |
泉沢 英子 |
- 入選作品
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ろくな稼ぎがない手足を湯船にしずめる |
長岡京市 |
御中 虫 |
みんなつながっている空の広さで |
山口県 |
久光 良一 |
からっぽの空に向かって夢をとばす |
札幌市 |
小坂みゆき |
華の下 心音を聴く |
丸亀市 |
寒川 靖子 |
風にほどかれて私が大自然になる |
千葉市 |
上中 直樹 |
友の方言もほおばる むかごめし |
福岡市 |
重富 架光 |
浅い春の真っ白な切株匂う |
浜松市 |
鈴木まり子 |
ほおずき熟して夜汽車の音が届く |
江別市 |
坪井 正由 |
窓が白い蝶の雪になって来て寝る |
鳥取県 |
岸本寿山人 |
悲しみの蓋そっとしめて一番星 |
浜松市 |
宮本卓郎・ |
- 文学の森・月刊「俳句界」賞
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文学の森「俳句界」では従来より放哉賞の大賞、入賞、入選句のうちより選考して文学の森・月刊「俳句界」賞を授与してきました。今回は次の句が授賞しました。 |
- 長岡京市 御中 虫様
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ろくな稼ぎがない手足を湯船にしづめる
- 作品評 大井恒行(文学の森「俳句界」顧問)
- 若者の未来は、再びプロレタリア俳句の時代さえ予感させる。低賃金、劣悪な労働条件が生み出す貧困の実感をよく言い留めている。「ろくな稼ぎがない手足」のいささかの自嘲が「湯船に沈める」で自愛に転じてていれば作者は救われるが、自己責任では解決しきれない社会自体の在り方への批評をも宿していよう。、
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- 過去十三回の放哉大賞
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第十三回 |
風があるいて春を充電する |
熊本県 |
佐藤智恵氏 |
第十二回 |
ボーっと言って船が空に向かう |
東京都 |
遠藤多満氏 |
第十一回 |
一本の向日葵と海を見ている |
岡山市 |
木下草風氏 |
第十回 |
闇へどうんと島が目の前 |
福岡市 |
伊藤夢山氏 |
第九回 |
語りはじめそうな石の横 |
防府市 |
富永鳩山氏 |
第八回 |
薄れ行く夕焼過去が立止まっている |
浜松市 |
富田彌生氏 |
第七回 |
空いたままの指定席が春を乗せている |
新潟市 |
黒崎渓水氏 |
第六回 |
無人駅の窓口は 風の音売ります |
田川市 |
高木和子氏 |
第五回 |
波からころがる陽に足跡がはずむ |
京都市 |
高田弄山氏 |
第四回 |
おのれ失うたものさらしている冬の残照 |
大分県 |
藤原よし久氏 |
第三回 |
人間を脱ぐと海がよく光る |
岡山県 |
篠原和子氏 |
第二回 |
砂ばかりうねうねと海に落ちる空 |
鳥取県 |
坪倉優美子氏 |
第一回 |
鍵なくしている鍵の穴の冷たさ |
神戸市 |
木村健治氏 |
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「放哉」南郷庵友の会
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