第二回放哉賞
第二回放哉賞の入選句が決定しました。すでに入選者には書面でもってお知らせしておりますが、改めて当ページでも発表します。放哉大賞には鳥取県の坪倉優美子様が受賞されます。  平成12年2月

放哉大賞 鳥取県 坪倉優美子様
砂ばかりうねうねと海に落ちる空
作品評  渡野辺朴愁(随雲代表)
「砂ばかりうねうね」と畳み込んだ表現に広々とした砂丘の光景が浮かんで来る。そして小山のように盛り上がっているその砂丘の裏には青い海があるのだ。空はその砂丘の裏側の海へと落ち込むようになるのだ。「海に落ちる空」とした表現は鋭い。大賞にふさわしいスケールの大きな作品である。
入賞作品
女去った後で三日月を残していった  大阪府  吉田 拓司
桜散って山が急に軽くなる  福岡県  北島たけし
秋の小さな風を待つコスモスのピンク  鳥取県   井川 備範 
月へ耳すます男のピアス  浜松市  竹山 小夜
寝ころんで枯草の温もり春が匂う  枚方市  山本 昭三
影絵の指が障子に踊る冬夜あたたかな  春日市  江口 一夫
燃え切って染め切って夕陽  山口市  前田 養黙
無職の晩年こころ余白にしておこう  大分市  藤原よし久
夜半の咳を手で包む  秦野市  いけだとしこ
山茶花は咲く生きる目的取り立ててなし  横浜市  池田 常男
入選作品は略します。
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「放哉」南郷庵友の会
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