第145号 2023年9月5日発行

寄贈 尾 崎 放 哉 関 係 資 料
このたび、自由律俳人:藤田俊一(俳号:踏青)氏から放哉研究家・小山貴子氏を通じて、尾崎放哉関係資料をご寄贈していただきました。この資料は、京都泉の会の先輩であった金平二火氏がお亡くなりになる前に藤田氏に託されたもので、今回これらの資料が放哉晩年のものであることから当館に寄贈することが一番良いのではないかということで、ご寄贈くださったと伺っております。 8月21日、記念館で寄贈式を行い、藤田氏の代理で「放哉」南郷庵友の会・岡田会長から港館長に手渡されました。
中でも、金平二火氏の句稿(写真Aはその一部)には赤インク・墨痕・朱筆で放哉が添削した跡が見られます。添削された句の中に『洗濯すましてきた顏でお給仕して呉れる』とあり、『層雲』大正14年12月号に発表されています。友の会幹事・森克允氏は、「俳句を手解きした事を書簡では見るけれど、『生の句稿』に朱を入れた添削ははじめて出会う。南郷庵での出来事に意味合いが強い」とお話しされました。
いただいた資料につきましては今後、研究・調査を進めたいと思います。9月30日(土)まで記念館において特別展示(写真B)を行っています。複製を展示していますので、是非お手に取ってご覧ください。
@AB
藤田俊一氏  昭和24年(1949)生。昭和52 (1977)『層雲』入門。その後『随雲』と『層雲自由律』に別れた際に『層雲自由律』に所属。定型俳人とも幅広く交流がある。 川柳とのコラボレーションを企画した『でんでん虫』の代表を務めた。 層雲賞受賞。第1回尾崎放哉大賞受賞。
金平二火氏(本名 淡之助)明治33年(1900)〜昭和55年(1980)。大正15年『層雲入門』。大分県の鐘紡中津工場在勤当時、島丁哉と知り合い、丁哉が幹事をする句会に参加。 その縁で尾崎放哉と木村緑平に句の添削を依頼した。二火が放哉と交流があったことは一部『放哉全集』にも書簡が掲載されている。 小山貴子氏にも「僕はネ、若い頃放哉と交流があったんだよ。」と話していたという。後に京都泉の会に出席。そこに藤田踏青氏や小山貴子氏が参加して知己を得る。
寄贈資料一覧
・「放哉・緑平 選評会」に就いて(丁翁→二火)1枚
・「放哉・緑平」および「裸」向け句稿依頼 1枚
・放哉の選句評(放哉→二火)7通
・緑平の選句評(緑平→二火)7通
・此君楼の選句評(此君楼→二火)1通
・放哉三回忌挨拶状1葉および記念絵葉書4葉
・放哉三回忌の寄せ書き(山崎/観音寺)1葉
・放哉→二火宛葉書 各1葉
大正15年1月9日、1月16日、1月21日
・放哉→丁哉宛葉書 各1葉
 大正14年11月17日、大正15年1月21日
 
 
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紫色字 記念館休館日
茶色字 資料館休館日
入庵記念日(20日)は入館料無料です。
9月5日(火)〜9日(土)まで、町立中央図書館は特別整理期間(蔵書点検)のため、休館いたします。そのため、土庄町尾崎放哉資料館も休館いたします。
よろしくお願いいたします。
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