第148号 2023年12月5日発行

入 庵 食 記/TD>
第23回放哉ジュニア賞
締め切り2023年12月15日(金)必着
【主催】「放哉」南郷庵友の会・小豆島尾崎放哉記念館 
【対象】郡内の小中学生および鳥取市立修立小学校
【問い合せ先】「放哉」南郷庵友の会事務局 62-0327・小豆島尾崎放哉記念館 62-0037
入庵食記より(大正14年12月の内容を一部抜粋)
19(4)同様
四日モ五日モ 昼夜北西ノ風吹キマクリ水ヲマケバ氷リコンナ風強クテ寒イ処、始めて也
20(日)(5)同様
      (塩アミ)ヲ求ム大ニヨロシ
      今日ヨリ豆腐ヲヤメル、
      (冷ドーフ)ガツメタクテ、タベラレヌ為也
22(7)同様
    昨夜大暴風
、     島ノ風ニハアキレカエル、コンナ処ニ住ンダ事今迄ナシ、四日デモ五日デモ昼夜ブツ通シ吹キヅメ也、シカモ北西風 之デ狂人ニナラヌモノハ、鈍感ナリ、馬鹿ナリ 呵々
23(8)同様
    烈風又烈風、暴風又暴風、昼夜ヲ分(カ)タズ 四日デモ五日デモ一週間デモ平気デ吹キマクル、冬中コレノ由(わけ)、トテモタマラン、
夜、障子ニ、砂利ヲ叩キツケル音、ヤカマシヤカマシ(雨戸ハシ
メヌ決心故ニ)
24(9)同様
    烈風又烈風
、 25(10)同様
     無風、風オツ、生キノビタリ、
     但又、タツタ一日デ烈風ナランカ 呵々
※日付の横にある「同様」は、これら以前の内容から「お粥」のこと。
入庵食記には、12月から3月下旬頃まで、「烈風」という言葉が多く見られます。 「強風」「風が強い」という言葉はよく使(つか)うと思(おも)いますが、「烈風」はあまり聞(き)きなじみがないように思います。極(きわ)めて激(はげ)しい風、猛烈(もうれつ)な風という意味だそうです。
また、知人らに宛てた書簡の中にも「…西北一面ニ開いてるたんぼの風がモロニ吹き付けるのですから、ソレニ庵の中ハ荒壁半分天井無しと来てますから、風は、ドコからでもえんりょ無く、ヒューヒュー入つて来ます、……実ニコノ毎日毎日昼も夜もブツ通しで根気よく吹く烈風と、其の寒いのには、……放哉ホントに、ちゞみ上つて居ります。…」「…庵ハ例ノ荒壁デ、台所ハ天井無シト来テ居ルノダカラ、マルデ、樹下石上(じゅかせきじょう、じゅげせきじょう)ノ野天デ寒風ニサラサレテルト同様也、…」と、あります。 このような放哉の暮らしぶりを知り句を鑑賞することで、より深く理解ができると思います。
※樹下石上…野山や道端で寝泊まりをすることを例えていう。
※野天…屋根の無い所、家の外。
 
 
12
1
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
紫色字 記念館休館日
茶色字 資料館休館日
前ページへ戻る