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ベタイン入り洗剤

洗剤(4)

超高分子PVA

 分離したシャボン液のどちらが不溶性の超高分子PVAか。

 上部の濁り(白濁)のあるほうは、非常に粘性がある。試験管をかなり斜めにしてもなかなか流れない。分子量が大きいためか。また白濁(光の散乱)は、コロイド(分子量が大きい分子)の特徴だ。
分離したシャボン液

 上部が、超高分子PVAと予想されるが、確認のため、上部と下部溶液をそれぞれ別の試験管に入れ、飽和ホウ砂水溶液を加えた。

 上部溶液は、さらに白濁し粘性を増した。ちょっと汚い言い方だが、白い”タン”状になった。下部溶液は、いわゆる”スライム”となった。

 スライムができるのは、PVAの水酸基とホウ砂が水素結合で結びつき、高分子が生じることによる。上部溶液は、ベタインがPVAの水酸基とすでに結合していたため、スライム状にならなかったと考えられる。そして水酸基の数が減ったので、水に溶ける部分がなくなり、分離した。また、下部溶液には、未反応のPVAが残っていたため、スライムができたと考えれば、うまく説明が付く。

下部溶液からできたスライム

 理想のシャボン液を作るのが目的の我々には、これ以上探求する必要はないであろう。
(興味のある人、研究してください。わかったら教えてください。)

結論:とにかくシャボン液用の台所洗剤には、ベタインの含まれていないものを使用する方が無難である。

(2003/7/26、TAKA)

洗剤:(1)ママの謎!(2)成分一覧表(3)ベタイン入り洗剤|(4)超高分子PVA|(5)白いシャボン玉(6)台所用洗剤の変遷その1
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