不思議な下敷き
受験等での暗記によく使用される不思議な下敷きがあります。
半透明の赤色をしているのですが、反射した色も透過した色もともに赤色をしている(半透明な物はすべてそうですが)ことが、以前から不思議でなりませんでした。
反射した色が赤色ということは、下敷きの中には赤以外の色、すなわち赤色の補色である緑色(正確には青緑)透過しているはずです(図参照)。ところが反対から見てもなぜか赤色なのです。
これには大きな勘違いがあります。「反射した色が赤色」の所であり、多少は反射しているのですが、ガラス等と同じで反射光はほとんど見えず大部分は透過光です。 すなわち反射して赤ではなく、上からも下からも透過して赤なのです。(赤色下敷きの下に黒い紙を置くと黒く見えます)
さてこれをうまく利用したのが、緑のマーカーとの組み合わせによる暗記システムです。
英単語その他重要と思われる言葉を緑のマーカーでマークします。ふつうの状態ではその言葉は読むことができますが、赤色下敷きで覆うと全く判読できなくなります。
これは光の反射・透過と色の関係を非常にうまく利用しています。
(2001/3/17、TAKA)
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