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『スカーレット』は緋色?火色?

 NHK朝ドラ『スカーレット』も後半に突入した。スカーレットは緋色(火色)であり、主題歌『フレア』も炎のことなので、てっきり焼き窯の薪の炎と単純に考えていた。 先日見た第16週『熱くなる瞬間』の1/22放送により、『スカーレット』は、陶器の赤い発色、自然釉、窯の炎さらにその火との戦い等々いろいろな意味が含まれていると確信した。

 しかしながらよく考えてみると、緋色の緋には糸偏がついている。すなわち染色や染料の色のことである。Wikipediaによると『緋色(英語: scarlet):やや黄味の赤を表す。本来は茜染めの高級織物の意味 最も明るい茜色を緋色という。』  信楽焼等の絵付けに使われるのは、顔料でなければならない。生き物由来の染料は、高温では燃えたり分解するはずである。





 赤色には、いろいろな赤がある。太陽や火、血等の自然由来のもの、朱や丹等顔料由来のもの、さらに緋や紅など染料由来のものもある。焼き物の赤色は、土を意味する『丹』、特に鉄系のベンガラ等が多いと思われる。焼いているときに藁の灰などで偶然(意図的に)発色することもあるようだ。

(2020/1/24、TAKA)

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