コインの色(2)


英国のコイン

 勤務校で実施している英国語学研修が近づいてきたので、廊下の展示コーナーをイギリスバージョンに変更した。ユニオンジャック、ロゼッタストーン(もちろんレプリカ)、イギリスの地図・・・etc.そして秘蔵の紙幣やコイン。

 イギリスのコインは、1ペニー、2ペンス、5ペンス、10ペンス、20ペンス・・・と非常に種類が多く、ややこしい。デザインは、7角形あり、内側と外側で色の異なるものありでユニーク。全ての貨幣にはエリザベス女王がデザインされている。

 翌日、展示コーナーを見て驚いた。偶然一緒に置いていた磁気ヘマタイト(強力な磁石)に、コインが何枚かくっついているのだ、それもかなり強力に!!くっついていたのは、1ペニーと2ペンス。1円・2円程度で小さめの銅貨・・・。

 なんで銅貨が磁石にくっつくのだ!?

 鉄を混ぜている(>_<)

 超一流国家である大英帝国がそんなせこいことをするはずがない。よく調べてみると、1990年ぐらいまでのはくっつかない。どうも新しいのがくっつくようだ。大英帝国没落か???

 1・2円程度の硬貨を銅で作ることに無理があるようだ。1992年の銅高騰により、1ペニー硬貨は銅としての価値が1.65ペンスになってしまい、製造コストが大赤字どころか、硬貨を溶かされかねない状態となったのだ。

 同様の理由であろう、現在磁石にくっつく硬貨を発行しているのは、EURO硬貨(2セントユーロ、1セントユーロ)、カナダ(1ドル、25セント)等である。日本でも、昔の50円玉はニッケル製で磁石にくっついたようだ。

 思い込みの危うさと検証の大切さを感じた。

(2015/7/12、TAKA)


コインの色:(1)銅貨の謎|(2)英国のコイン
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