自然の色
乱反射?散乱?
「黒い雲」、「紫煙」をまとめるなか、かなりのサイトを覗き、気が付いたことがある。 「乱反射」と「散乱」が誤用・混同されているのだ。
ここで青い光が、他の色に比べてたくさん乱反射を起こすのである。 こうして散乱した青い光のせいで、空は青く光って見える。「乱反射」は、あくまでも反射である。
太陽の光が空気中を進む際に、空気の分子に当った光の一部が四方八方に乱反射してしまう。この乱反射のことを専門用語で「散乱」と言う。
空気は、 可視光の青成分(波長が短い成分)を、よけいに散乱(乱反射) しやすい。
反射光があらゆる方向にすすむ反射をいい、拡散反射ともいう。物体の表面は滑らかにみえても実際には細かい凹凸がある。 そのため物体に一方向からあたった光線(光)でも、各部分で反射して、いろいろな方向へすすんでいく。 このためにどの方向からでも、この物体をみることができる。(エンカルタ)
一方「散乱」は、一般的にはものが四方八方に拡がる現象(ゴミが散乱する等)であるが、物理(光学)では、波動が散乱体、つまり障害物にであったとき、それを中心とする球面波を生じ、周囲に広がっていく現象のこと。 また、微視的な粒子は量子力学的な波動性をもつため、その衝突は波の散乱として表現される。(エンカルタ)
と定義される。すなわち、レイリー散乱やミー散乱である。
空気中の塵や比較的大きな雲の水滴で光が乱反射することは考えられないこともないが、空気の分子(酸素や窒素)では反射はない。 牛乳や雲が白いのは、乱反射ではなく多重散乱が正しいと考えられる。
TAKAも以前、コロイドのチンダル現象を乱反射と説明したことがある。紛らわしいので注意したい。(2005/11/20、TAKA)
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