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洗濯糊「クラノール」

しょうほうざい?

 Hノールの成分は、PVA(ポリビニルアルコール)。成分表示には、それしか書かれておらず、それとは別に「ホルマリン、蛍光剤は入っていません」とある。何かあるとにらんだTAKAは、前回の再現をビーカーで行った。

 クラノールのシャボン液は、当然好調(製造直後なのでやや割れやすい)。
 Hノールのものは、やはり全くだめである。ストローで吹いても、全くふくれない。試しに、秘蔵のスペシャルシャボン液にHノールを1滴加えてみた。たった1滴で、破壊的な結果となった。Hノールには、何かが入っている!

 塩化物イオンを調べるため、硝酸銀溶液を加えた。ところが、白濁するどころか、赤く変色した。全くわからん。

 悩んでもしょうがないので、悩んだあげく、Hノールの製造K井商会に電話。

TAKA「○○のTAKAというものです。Hノールの成分を知りたいのですが担当者をお願いします。」
Y井「私です。」

 シャボン液に洗濯糊を入れると割れにくくなるが、なぜかHノールではうまくいかない云々、Hノールの成分を・・・?
Y井「しょうほうざいを、10ppm程度加えています。」

しょうほうざい?

謎が解けた。消泡剤だ。なんとHノールには、泡を消す成分が入っているのだ。Y井さんの話によると、製造過程での泡立ちを防ぐため、また糊の付いた衣服を洗濯したとき、糊をとれやすくするためシリコン消泡剤を加えているとのこと。各メーカーとも、消泡剤を加えているが、まちまちであるということだ。(クラノールには、消泡剤が加えられていないか、シャボン液に対する影響が小さいものと考えられる)

 K井商会の消泡剤は、シリコン(後で調べたところ、ジメチルシリコーンオイルと思われる)で、シリコンスプレーにも含まれているそうだ。シリコンスプレーを少量シャボン液に加え、その影響を調べれば、よりはっきりする。

 Y井さんは、スライム等作り方をはじめ、洗濯糊についていろいろ研究しているそうだ。近くHPを立ち上げ、発表も考えているとのこと。その明るい声は、TAKAには天使の声に聞こえた。

(2003/12/13、TAKA)

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