整備士日記     中山自動車のブログ    ホームに戻る

R6.9.1
暑い時だからエアコンのトラブル

冷媒が漏れて利きが悪くなって持ってくるケースが一番多いですが、漏れる場所によっては部品交換作業に時間がかかる事は多いです。
特に、室内側の熱交換器(エバポレータ)に問題があった場合はインパネ周りを全て取り外さなければなりません。
また、20年以上たった車では部品の有無や補給の遅れなどもあり、発注から納品まで2週間以上かかっています。
一方で、利きはよいが異音がする場合もあります。

この時期、時間もお金もかかる作業なのである意味厄介です。
R6.8.15
近所でクラクションが「ピー」と鳴らしながら走る車

連休初日の朝の出来事。
1時間ほど前に音を聞いて、今度は「ピー」と鳴らしたままうちにやってきます。
どうやらクラクションのスイッチが壊れたらしく音を鳴らしながら整備工場をさまよっていたようです。
とりあえす応急処置をして、修理は連休明けということにしました。
お盆休みでディーラー含めほとんどのお店がお休み(弊社もお休み)なのでどうしたらよいかさまよっていたようです。

お休み中でもトラブルはお構いなしです。
R6.8.4
エアコンのスイッチのランプが点灯してエアコンが入っているのに

エアコンスイッチランプがONなのに時間が経つとコンプレッサーが止まってしまいます。以前預かった時には症状が出ず困っていました。
この猛暑で症状は確認できたのですが、今度は仕様書と配線図が微妙に違う?
こうなるとどちらの書類が現物と合っているかまたどちらとも違うのか検討する所から始まります。
電源と制御の方法、コンプレッサーのON・OFFを決めるセンサーを確認します。

今回は配線図のECUとスイッチとアース間の記載に問題があり、そこが解決できるとエンジンECUとエアコンスイッチ間の断線が疑えます。
結局、エアコンスイッチカプラー付近の配線の断線(配線をゆらすか温度変化がないと症状は出ない)で修理ができました。

原因がわからないときはもやもやして気分も落ち込みます。
R6.7.1
メーターの赤い警告灯がいっぱい点灯したら

赤い警告灯が点灯することは車の危険な兆候を表します。
バッテリーの警告灯は車が発電できなくなるのでそのうちにバッテリーが上がって走行できなくなります。
水温計の警告灯はエンジンがオーバーヒートしているので最悪エンジンが壊れます。

この2つの警告灯が同時に点灯する時はまずファンベルトの破断を疑います。
ファンベルトはほとんどの車では発電機とウォーターポンプを回しているのでこれが切れるとまず発電できないのでバッテリーの警告灯が点灯し、
時間が経つと冷却水が循環できないのでエンジンにの水温が上がり水温計の警告灯が遅れて点灯します。
同じベルトでパワーステアリングのポンプやエアコンのコンプレッサーを回している場合はハンドルが重くなり、エアコンも効きません。
最近の車は、電源系の不具合でほかの制御の警告灯もいっぱい点灯します。

赤い警告灯が点灯し異変を感じたら、安全な所に車を止め、速やかに整備業者かレッカー業者を呼びましょう。
レッカー業者を呼ぶ時は、自動車保険の搬送サービスを利用しましょう。

本日、トラブル場所が自宅から遠いので搬送しました。
R6.6.12
エンジンオイル交換で行っていること

弊社ではエンジンオイル交換の時間を使ってエンジン回りの様子やタイヤの状態、下回りを短い時間ですが確認するようにしています。
元々は、エンジンオイルを抜いてドレンボルトを締めた後の漏れの有無を確認する時間が必要なのでその時間を利用しています。
ほとんどの場合、タイヤの空気圧は規定より下がっているので無料で補充しています。

タイヤの空気圧はどのくらいの頻度で点検していますか?
1年もそのままだともったいない消耗の仕方で交換が早まってしまいますよ!
おまけに燃費も悪化します。
なじみのお店がある方は「タイヤの空気圧もついでに診てね!」といいましょう。
R6.6.5
認証不正がまた明らかに

今回はダイハツほど大規模ではありませんが5社において認証不正が公表されました。
ただ、今回は違った面も明らかになっています。
認証条件よりも厳しい条件だからNGというものもあります。
今の型式指定制度が時代に合っているのか指摘する情報も出ているようです。
試験を省いたり、データの改ざんはいけませんが複雑な規制のあり方を見直す機会になってほしいと思います。

一方で気になることが・・・
特定の車両でヘッドライトの光軸に難点があるものがあります。
点検で作業リフトに車両を載せて整備作業を行った後すぐに検査でヘッドライトの光軸検査をすると必ず光軸が狂ってしまうものがあります。
その時は通常よりも低く照らしてしまいます。
整備作業の後、少し路上を走行した後でへッドライトの光軸検査で確認すると元に戻っています。
もし、整備作業後すぐの検査で光軸が狂っているとして調整してしまうとその後の走行でまた狂うので今度は高く照らすことになります。
最近、ヘッドライトがまぶしい車があるのはこうしたものがあるかもしれません。
R6.5.24
新車から7年たつ頃に増える現象


ハンドルを回すとタイヤの向きを変えるステアリングタイロッドの先端部分になります。(タイロッドエンド)
この先端部分は内部が球体になってガタなく正確にハンドル操作ができます。
内部は円滑に動くようにグリスが封入されてゴムブーツで埃や水分が入らないようになっています。
このゴムブーツが破れると内部に錆が起こり円滑に動かなくばかりか内部の球体の部分が擦り減って外れる恐れがあります。



前輪の下部にあるロアアームの先端になります。
このロアアームジョイントも上の写真のタイロッドエンドと同じで球体を守っているゴムブーツが破れることで水分が侵入して錆による摩耗で最悪は外れます。

ゴム部分が破れただけならばゴムブーツの交換で済みますが、内部に錆が出たり、ガタつきがあるとアーム部分全体の交換となります。
全体の交換となると部品価格も高くなるので車検や点検時にひびの状態が確認出来たら交換するのが懸命です。

もし、ジョイント部分が外れたら、走行不能または重大な事故の恐れがあり、その責任は持ち主、ドライバーになります。
車検の検査ではブーツ部分の破れはNGとなり、必ず修理をしなければなりません。
R6.5.7
自動ブレーキの普及で鈑金修理が減っている?

運転支援システム(いわゆる自動ブレーキ)搭載車が増えたので事故修理需要が減り、事故修理事業者の廃業が増えていると一般には言われています。
このシステムが付いた車では不注意による追突事故は減っているようです。
しかし、それ以外の事故件数はあまり変わっていないと思います。
実際は修理金額の高騰により修理をせずに乗り換える事例が増えています。
例えば、エアバッグが開いてしまうとよほどの高級車でない限り乗り換えとなります。
大した事故でなくても取り替える部品の高騰によっても費用対効果を考えて乗り換えることも増えています。
バンパーやヘッドライトの価格も数年前からすると高機能化により2倍から3倍の価格となり、そこにカメラやソナーがついているとその上価格が増します。
自動車保険で車の価値以上の修理となると「全損」扱いとなるので保険料の高い特約がないと全損価格以上の保険金は出ず、乗り換えを考えます。

鈑金修理業者にとっては高額修理需要の減少と職人のなり手不足のダブルパンチ状態になっています。
自動車保険の対物保険や車両保険の保険料が上がっているのもそのような背景があります。

いろんな業種でも現場作業を行う人材が減っていることもいろいろな所で悪い影響が起こっています。
このままだと生活のインフラから衣食住すべてに渡り修理する、新しくする事の長期化や高額化で不便を強いられる時代が来るかもしれません。
R6.4.30
アクセルとブレーキの踏み間違いは何故か

踏み間違えるはずがないと思いながらやってしまう踏み間違え事故。
つい最近も近所でもありました。
全国的にも報道されています。

いろいろ考察して見えてくるのが、運転席での座る姿勢に特徴があります。
高齢になるほど体か固くなるので運転席が前よりになって手の肘、足の膝がかなり曲がった状態で運転します。
極端な言い方をすると「ハンドルにお腹がつかえるほど前に寄ってブレーキを踏んだ時も足はかなり曲がったままになっています。
手も足も窮屈な状態で運転しています。
当人曰く「手足を伸ばしきるのは安心できない」ようです。
体の柔軟性が落ちてくるので、駐車場での料金清算所で手を伸ばすとか、バックするのに後ろを見ようと体をねじる時には
腰から下も無意識に動いてしまいます。
そこで右足の位置がずれると踏み間違えに陥ってしまいます。

また、極端な前より運転席乗車はエアバッグが展開した時のスペースが確保できないので肋骨骨折の恐れも高くなります。
これは体格の小柄な方も当てはまることなのでシートとハンドルの位置調整をこまめに行い、手足が窮屈でない正しい姿勢を目指してほしいです。
R6.4.12
冬タイヤから夏タイヤへ

今週は夏タイヤへの履き替えが続きました。
もう来週からは夏日の気温も予想されるので駆け込みです。
気温が上がると冬タイヤではタイヤの消耗も早まるし、雨天時の制動力も悪いです。
燃費も夏タイヤのほうが良いのでまだの方はお早めに!
R6.3.23
クラッチトラブル


軽自動車のバン、トラックはまだまだマニュアル車が多いですが、クラッチペダルを踏んでシフトを動かそうとしてもギアが入らない!
クラッチワイヤーは正常なので内部を疑ってミッションを降ろしてクラッチを分解すると
ディスクの内部にあるバネが取り付け部分から外れています。
このバネが邪魔をしてクラッチカバーのダイヤフラムスプリングに当たり動力の遮断ができなくなっていました。
クラッチトラブルでは半クラッチのし過ぎでディスクの摩耗の次にあるトラブルになります。
R6.3.18
8月からヘッドライトの検査基準が厳しくなります


写真の下側のライトは表面がくすんでいます。現在の検査基準ではLoビーム(下向き)で6400カンデラ以上で光のカットラインより上に光があってはいけません。
今は暫定でカットラインがはっきりして上方向に光がなければ6400カンデラも無い場合はHiビーム(上向き)で15000カンデラ以上あれば検査合格でしたが、
今年の8月からは暫定措置がなくなり、Loビームで合格しなくてはなりません。
合格させるためにはレンズの表面を研磨してコート剤を塗布するか、それでも回復できなければライトの交換が必要となります。
すでに生産終了した車の部品は価格が値上げされたり、部品自体が生産終了も増えているので注意が必要です。
写真のヘッドライト(キャリイトラック)の部品価格は現時点で片方で税込み44,000円です。左右両方で88,000円となります。
R6.3.8
ハイブリッド車には専用の装置の点検が必要です

身近になったハイブリッド車ですが、それゆえのトラブルもあります。
ハイブリッドバッテリーは電力の入出力が多いと発熱するのでほとんどが送風機で冷却していますが、
送風用の空気の取り入れ口に網やフィルターが付いたのはまだ最近のことです。
初期の物はそのフィルターがないので年数が経つとほこりがかなりついて冷却性能が落ちると思われます。
 
左が初代アクア 右が5型のプリウスのHVバッテリー冷却ファンフィルター

本来なら定期的に清掃が必要ですが、空気の取り入れ口が室内にあるので、
室内の清掃の度合いや、喫煙かどうか、ペットを車内に入れるかどうかでほこりの付き具合もかなり変わるようです。
車検ごとに清掃が必要かと思いますが、行っている事業者はどのくらいでしょうか?
他にも、ハイブリッド車専用の装置の点検すべき項目もあるので余分な時間をいただくところもあります。

電気自動車のバッテリーとなるとその冷却は水冷式かエアコンの冷媒を使用するとか性能維持のためにもっと複雑になるようです。
R6.3.2
ドライブレコーダーも年数が経つと

もしもの時の証拠にもなるドライブレコーダー
普及初期からかれこれ8年以上になると思います。
つい先日起こったのが、記録画像の劣化です。
メーカー純正用品の物で日付と音声や加速度表示は正常ですが、肝心の映像にノイズが増えて非常にわかりにくくなりました。
おそらくカメラ機能の劣化と思われ、被害事故になった時の証明にならない可能性があります。

本来の機能が担保できないので付け替えになりました。
取付場所が高温状態になるところなので電子部品にとっては過酷になります。
フロントガラスにほとんどのドライブレコーダーが張り付いているので
夏場のサンシェードの使用は本体がガラスとシェードの間に挟まるとより高温になってしまうのでおすすめしません。
適時、データの確認を行いましょう。
R6.2.2
今度はトヨタが、、、

ディーゼルエンジンの不正で車の生産が止まります。
これはいったい何なのでしょうか?
最近のディーゼルエンジンの環境規制は本当に厳しいです。
排出ガスをクリーンにするためにいままでも色々な改良が加えられてきました。
@燃料の軽油の硫黄分を除去する
A燃料の噴射圧力を上げる 100気圧から2000気圧以上へ
B一回の燃焼に燃料を複数回に分けて噴射する 7回以上噴射もあり
C排気ガス中の黒煙を吸着させるDPFをマフラーに取り付ける
D排気ガスに尿素を噴射して排気ガス中の窒素酸化物を減らす

ディーゼルエンジンの特徴は低速からトルクがあるのでトラックなどの重量車にメリットがあります。
燃焼室に入った空気が圧縮されて高温になったところに燃料を噴射し、自己着火して燃焼します。
燃料噴射の量と吸入空気の割合の制御が難しく、パワーを出そうと燃料を増やすと黒煙を吐き、効率を重視しようと燃焼温度を上げると窒素酸化物が増えてしまいます。
環境対策にコストがかかるのでガソリンエンジン車よりも価格もかなり高くなります。

フォルクスワーゲンが以前に環境ディーゼルとして売り出していたにもかかわらず実際には車載コンピュータを改ざんして検査の時だけクリーンに装った事件がありました。
環境規制に合わせるとパワーが出なかったようです。
その後、ヨーロッパのメーカーがディーゼルエンジンを諦め電気自動車へと舵を切りましたが、
その電気自動車も車両重量がかなり重くなって本当にエコかどうかが判断が分かれるところだと思います。

今回の豊田自動織機のエンジン不正に関しては「納期を気にして見栄えを良くしようと改ざんした?」ようですが、過度なプレッシャーがあったのでしょう。
背景にはダイハツ工業と同じ構図があるのでしょうか?
R6.1.28
燃料ポンプリコールの長期化

デンソー製の燃料ポンプの不具合によるリコールの件数が膨大になっています。
ほとんどのメーカーに渡っており、リコール対象車種が把握できてもいつ対策できるのか不透明のようです。
先月発表されたものでも早くても部品が整うのが約3か月後とも言われており、いつになったら対策できるのかまだまだ情報がありません。
走行中に燃料ポンプが止まると路上で車が立往生することになるのでその場所によっては危険になります。
高速道路トンネル内でのエンスト停止による死亡事故もあり、できるだけ早く対策をお願いしたいです。

もし、高速道路上でエンストしたら停止するまでできるだけ路肩に車を寄せて、ハザードランプ点灯、発炎筒の点火設置と三角表示板の設置、乗員は路外に避難してください。
そして速やかに道路に1qごとにある非常電話で道路公団に連絡するかJAFに連絡してください。

先日、ダイハツ工業の認証試験不正による調査で確認されたリコールが発表されました。
「キャスト」「ピクシスジョイ」の2車種で運転席側のドアに事故による衝撃を受けるとドアロックが作動してすべてのドアが施錠状態になるというもの。
事故発生時には開錠状態にならなければならないのでリコールとなります。
これは運転席側のドアロックの交換になりますが、いつ対策ができるのかはまだまだ先のようです。
気になる方は暫定的にドアロック状態にならなくすることもできますが、そうするとメカニカルキーによる開錠ができないので、
施錠状態でのバッテリー上がりの時にはドアを開けるのに時間がかかり、おすすめはできません。

早く正常化してほしいです。
R6.1.23
エンジンオイル無交換で2年間で4万キロ走行したので・・・


エンジンオイルはかろうじてLoレベル付近にはありましたが、エンジン上部のパッキン付近からオイル漏れがあったので開けてみると
オイルと吹き抜けた燃焼ガスが反応してできたタールのようなものが一面に付いています。
もし、車検入庫がなかったらエンジンオイル不足でエンジン焼き付きの恐れありです。
この状態が続いた場合、潤滑不良や燃焼室の機密不良によりオイルの消費が多くなったりオイル漏れや出力不足を招き最悪エンジン載せ替えが必要となります。
早め早めのエンジンオイル交換が必要です。

オイル交換が適切ならばこのような状態が保てます。
R6.1.12
年が明けてほぼ2週間

年末年始は暖かい日が続いたためか路面凍結などもなく大きな事故修理の依頼もありませんでした。
元日の地震で気持ちは落ち込みそうになります。自然災害は避けられませんが少しでも被害を少なくできるように日頃の対策を考えましょう。

ダイハツ工業の出荷停止によりお客様から予約を受けている車の出荷予定が全くたたない為、相談の上、車種変更の手続きを行いました。
トヨタブランドの貨物車ですが、製造がダイハツ工業なので仕方ありません。
元々、国の法規対応の期限が迫った車が多い時期で供給調整がかかっていた上に今回の問題が出たので納期が余計に気になります。
尚、すでに販売店に出荷されているダイハツ車に関しては販売制限はかかってないので在庫の新車は購入できます。
在庫状況を確認しながらの商談になりますのでお急ぎください。
R6.1.5
あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします

本日より営業します

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