撮影研究室>秘密兵器

(22.3)深度合成&プロキャプチャー

 ハンミョウの聖地『斑猫神社』で、マクロレンズ(ED 60mm F2.8 Macro)を使って、深度合成機能やプロキャプチャー機能にトライしてみた。



「深度合成機能」

 ムシを撮影していてなかなかうまくいかないのが、ピント。目にピントを合わせると、胴体や足がボケてしまう。立体感がありボケ味も面白いという考え方もあるが、昆虫写真としては頭からお尻までピシッとジャスピンであってほしい。

 前から後ろまで全体的にピントを合わせることを被写界深度を深くするといい、絞りを絞る(F値を大きくする)とある程度解決するが問題がある。絞ると暗くなるので、必然的にシャッター速度が遅くなる。虫たちは動き回るので、被写体ブレを起こしやすくなる。

 「深度合成機能」は、設定するとカメラが自動的にピントを少しずつずらして複数枚撮影し、さらに自動的にピントの合っている所を判断して合成するという機能である。ピントをずらす程度や撮影枚数は設定により変えることができる。ピントずらしは、一番近いところからスタートし少しずつ遠くに移動する。





「プロキャプチャー機能」

 「時を戻そう」はお笑いのぺこぱ、タイムリープで「なかったこと」にするのは『時をかける少女』。過去を写せるカメラ、ほんの一瞬でも時を遡って写せるカメラがあれば、・・・

 さてお目当てのトリが飛び出した。チャンスだとシャッターを切ると大抵お尻しか写っていない。人の反応タイムラグ(0.2s程度)やカメラの動作タイムラグ(0.1s程度)が原因である。このタイムラグ(遅延)の間にトリはまんまとファインダーから姿を消すわけだ。

 このタイムラグを解消した魔法のようなカメラがOM-D E-M1 Mark2(TG6にも同様の機能アリ)。シャッターを切った瞬間から時を戻して写すことができる。

 プロキャプチャー機能とは、シャッターを半押しにした状態から全押しすると、全押し前の撮影記録を最大35コマまで保持しているという本当に魔法のような機能だ。半押し状態で、トリやムシが飛び出すのを待っていて飛んだ瞬間シャッターを切れば(本当なら手遅れ)、時を戻して飛んだ瞬間が写っている。






(2021/10/13、TAKA)


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